◆市場調査レポート:2023年06月15日発刊

2023年 高機能コーティングの現状と将来展望

脱プラスチック、次世代自動車、環境規制などを見据えたコーティング市場・技術の変化を分析
−はじめに−
  • コーティングとは、ある基材に成膜または表面処理を施すことによって何らかの機能性を付与する技術である。コーティング技術は、ディスプレイ、エレクトロニクス、自動車、容器・包装、ライフサイエンス、農業・建材・土木などさまざまな分野でベース材料の高機能化に寄与している。
  • コーティング技術のうち、塗料は被塗物の保護および美観・意匠性を付与する技術である。弊社では市場調査資料「機能性塗料市場・グローバル展開と将来展望」において、塗料市場について継続的に調査を実施している。本市場調査資料では塗料の枠組みとは異なる、機能性を付与するコーティング技術を「高機能コーティング」として捉えた。
  • 高機能コーティングの代表例として、耐擦傷性、耐候性、離型性、撥水撥油性、導電性、絶縁性、バリア性、光学特性、光線コントロール性などがある。これらの機能性を軸に対象となるコート剤を選定し、調査を実施した。
  • 特にEV化や自動運転で注目されているセンシング技術に関連する製品の市場成長率が高く、技術革新が急速に進んでいるため、コート剤に高機能化が強く求められている。
  • 加えて、昨今では環境対応が強く求められており、コート剤においては有機溶剤系から水系、無溶剤系に切り替えるニーズが徐々に顕在化している。バイオ樹脂の使用など、環境負荷の小さな材料に切り替えるニーズもユーザーから出ているものの、機能の維持が採用普及に向けた大きな課題となっている。
  • 一方で、フッ素系を使用したコート剤はPFAS規制を背景に、非フッ素系へのシフトが進んでいる。機能を維持したまま切り替えが難しいといった課題もある中で、規制対応がどこまで優先されるかは分野・業界による温度差が大きい。
  • 本市場調査資料は、代表的な高機能化コート剤の市場を捉えるとともに、応用製品におけるコーティング市場・技術の動向を包括的に捉えるものである。コート剤を主体に市場を把握するとともに、いくつかの注目応用製品におけるコーティング技術を把握した。
  • 本市場調査資料を関連各社の経営、研究、製造、販売など、マーケティング活動全般においてご活用いただき、化学業界の発展の一助となれば幸甚である。
−調査目的−
  • 本市場調査資料では、耐擦傷性、耐候性、離型性、撥水撥油性、導電性、絶縁性、バリア性、光学特性、光線コントロール性などの機能を付与するコーティング技術を高機能コーティングと定義した。高機能コート剤やそれらが採用されている注目応用製品について、市場動向や採用素材動向、技術の変化、環境対応動向、ニーズ・課題などをまとめることで、高機能コーティングの動向を包括的に捉え、今後の方向性を明確にすることを目的とした。
−調査対象−
調査対象品目
調査対象対象品目
A. コート剤29品目A1 ハードコート剤(光学フィルム用)、A2 ハードコート剤(自動車用)、A3 ハードコート剤(床用)、A4 自己修復性コート剤、A5 シリコーン系離型剤、A6 非シリコーン系離型剤、A7 金型用離型剤(ダイカスト用)、A8 金型用離型剤(樹脂・ゴム用)、A9 プラスチック用加飾めっき、A10 光学用粘着剤、A11光学用接着剤、A12 黒色分散液、A13 赤外線カットコート剤、A14 赤外線透過インキ、A15 高屈折率コート剤、A16 フォトクロミック顔料・色素、A17 帯電防止コート剤、A18 電磁波シールドコート剤、A19 低誘電接着剤、A20 ポリイミドワニス、A21 防曇コート剤、A22 撥水撥油コート剤、A23 防水防湿コート剤、A24 光触媒コート剤、A25 抗ウイルスコート剤、A26 脱墨用剥離プライマー・剥離接着剤、A27 生分解性コート剤、A28 リグニンコート剤、A29 CO2吸収剤
B. 注目応用製品13品目B1 ウェアラブル用導電性材料、B2 マグネットワイヤ、B3 全固体電池・電解質、B4 LiDAR、B5硬質ドライコート(チタン・クロム・DLC)、B6 レーザー切断用保護フィルム、B7 昇華型プリンター用サプライ、B8 インクジェット紙、B9 耐水紙、B10 耐油紙、B11 耐水・耐油紙器、B12 ヒートシール紙、B13 バリアコート紙
−調査項目−
1. 製品概要
2. 参入企業一覧
3. 市場動向
4. 価格動向
5. 用途動向
6. タイプ別ウェイト(2022年)
7. メーカーシェア(2022年)
8. 採用素材動向
9. 環境問題・規制対策動向
−目次−
I. 市場総括編(1)
1. 調査結果概要(3)
1) 市場全体像(3)
2) 全体市場規模推移および予測(2019年〜2026年予測)(4)
2. 年平均成長率ランキング(8)
1) 高成長品目の成長要因(8)
2) 年平均成長率ランキング一覧(8)
3. 世界市場動向(10)
1) エリア別需要規模一覧(2022年)(10)
2) 国内市場比率(11)
4. 採用分野別市場動向(13)
1) 採用分野別市場規模一覧(2022年)(13)
2) ディスプレイ分野(16)
3) エレクトロニクス分野(18)
4) 自動車分野(20)
5) 容器・包装分野(23)
6) ライフサイエンス分野(25)
7) 農業・建材・土木分野(27)
5. 採用素材動向(28)
1) 塗膜形成材料一覧(28)
2) コート剤の塗膜形成材料ウェイト(30)
3) 高機能化の方向性(31)
6. コーティング技術動向(33)
1) コーティング技術概要(33)
2) 品目別コーティング技術一覧(34)
3) 塗膜形成厚み一覧(35)
7. VOC対策動向(36)
1) コート剤(36)
2) 注目応用製品(37)
8. PFAS規制とその対策動向(38)
1) PFASの定義・規制対象に関する議論(38)
2) PFAS規制トレンドへの対応(39)
3) PFAS代替材料の開発動向(40)
II. 集計編(41)
1. 市場規模推移および予測(2019年〜2026年予測)(43)
1) 世界市場(43)
2) 国内市場(45)
2. 価格一覧(47)
III. 品目別市場編(49)
A. コート剤編(51)
A1. ハードコート剤(光学フィルム用)(53)
A2. ハードコート剤(自動車用)(59)
A3. ハードコート剤(床用)(65)
A4. 自己修復性コート剤(70)
A5. シリコーン系離型剤(75)
A6. 非シリコーン系離型剤(79)
A7. 金型用離型剤(ダイカスト用)(83)
A8. 金型用離型剤(樹脂・ゴム用)(88)
A9. プラスチック用加飾めっき(92)
A10. 光学用粘着剤(97)
A11. 光学用接着剤(103)
A12. 黒色分散液(108)
A13. 赤外線カットコート剤(113)
A14. 赤外線透過インキ(117)
A15. 高屈折率コート剤(123)
A16. フォトクロミック顔料・色素(127)
A17. 帯電防止コート剤(130)
A18. 電磁波シールドコート剤(135)
A19. 低誘電接着剤(140)
A20. ポリイミドワニス(144)
A21. 防曇コート剤(151)
A22. 撥水撥油コート剤(156)
A23. 防水防湿コート剤(161)
A24. 光触媒コート剤(166)
A25. 抗ウイルスコート剤(171)
A26. 脱墨用剥離プライマー・剥離接着剤(176)
A27. 生分解性コート剤(179)
A28. リグニンコート剤(184)
A29. CO2吸収剤(186)
B. 注目応用製品編(189)
B1. ウェアラブル用導電性材料(191)
B2. マグネットワイヤ(196)
B3. 全固体電池・電解質(201)
B4. LiDAR(208)
B5. 硬質ドライコート(チタン・クロム・DLC)(214)
B6. レーザー切断用保護フィルム(218)
B7. 昇華型プリンター用サプライ(221)
B8. インクジェット紙(226)
B9. 耐水紙(231)
B10. 耐油紙(236)
B11. 耐水・耐油紙器(242)
B12. ヒートシール紙(247)
B13. バリアコート紙(251)
−お問い合わせ・お申し込みについて−
調査資料名
2023年 高機能コーティングの現状と将来展望

総額
198,000円(税抜 180,000円)

発刊日
2023年06月15日

報告書体裁
書籍(A4)

ページ数
255ページ

担当部署
株式会社富士キメラ総研 第一部
TEL. 03-3241-3490 FAX. 03-3241-3491

ISBNコード
ISBN978-4-8351-0001-2

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