◆マルチクライアント調査レポート:2023年06月22日発刊
受動部品最新動向調査 2023
− |
受動部品(MLCC/チップインダクター/チップ抵抗器/アルミ電解コンデンサー)および関連材料の現状と将来的な推移を徹底分析 |
− |
- ■関連したテーマを持つレポートがあります
- 2025 先端/注目半導体関連市場の現状と将来展望 市場編 (刊行:2025年01月22日(予定))
- 2024 エレクトロニクス実装ニューマテリアル便覧 (刊行:2024年11月15日)
- 次世代フィルターデバイスに関する調査 2024 (刊行:2024年08月19日)
- 2024 ワールドワイドエレクトロニクス市場総調査 (刊行:2024年03月18日)
−はじめに− |
- 本マルチクライアント特別調査企画は、2020年8月に発刊した「受動部品最新動向調査 2020」および、2021年9月に発刊した「中国受動部品最新動向調査 2021」の続刊である。2021年に受動部品市場が大幅に成長した一方で、発刊後の2021年Q4からは一部で市場の不振がささやかれ始め、2022年に入ってからは、徐々に市況が悪化していった。2022年末時点では、2023年Q3からの市況回復が見込まれており、本マルチクライアント特別調査企画も市況回復が窺えるタイミングでの発刊を目指し、2023年6月に発刊したが、結果的には発刊時点でまだ市況回復の兆しは見えておらず、2024年以降の回復が期待される状況となっている。
- 受動部品市場は、2017年に車載向けを中心とした急激な需要拡大があり、受動部品メーカー各社の供給がタイトになったことから、中国受動部品メーカーの注目が高まった。同時期に米中貿易摩擦が始まったことで中国では自国内の産業を育成する方針に舵を切り、これにより中国では国策として中国受動部品メーカーを育成していく方針となった。
- 2021年は中国受動部品メーカーが相次いで積極的な設備投資を行っており、数年後にはトップメーカーと同等の生産能力を保有する計画を打ち出した。特に中国スマートフォン向けでは台湾メーカーのシェアを奪い、中国メーカーのシェアが高まった。しかし2021年Q4以降、在庫過多により需要が急速に縮小した。2021年の生産分は在庫として2022年に持ち越され、2022年は参入メーカー各社で生産調整を行っていくこととなった。これにより、増強計画も頓挫したメーカーが多数みられた。
- 2022年前半は、車載向けなどの需要は堅調であったものの、通年では民生向けでの需要回復が見込めず、外資系メーカーはQ2以降生産調整に入っていった。外資系メーカーでは2022年Q2以降、一年を通じて在庫調整を行った結果、2023年Q1以降、在庫が平準化したとして生産を開始する動きがみられた。しかし、Q2時点では実需に結び付いていない余剰生産になっているとみられ、市中在庫として積みあがる可能性が高い。そのため、下半期には再び生産調整に入る可能性が示唆されており、生産回復は2024年以降との見方が強い。
- 主要材料においては、受動部品市場縮小の影響により、これに連動して2022年、2023年は数量ベースで市場縮小が続く製品が大半となっている。一方金額ベースでは、エネルギーコストの高騰による材料価格の値上がりや為替の影響があり、数量とは異なる推移がみられる。
- 本マルチクライアント特別調査企画では受動部品に関わるアプリケーション、関連部材に注目し、受動部品および受動部品材料の現在の状況と今後の見通し、全体市場と中国メーカーの動向を明らかにした。本マルチクライアント特別調査企画を関係各位が事業戦略を立案・展開されるにあたり、役立てていただくことを切に望む。
|
−調査目的− |
- 本マルチクライアント特別調査企画では、主要受動部品として、積層セラミックコンデンサー(MLCC)、チップインダクター、チップ抵抗器、アルミ電解コンデンサーとこれらの主要材料を調査対象とし、ワールドワイドでの市場概況の把握を行うとともに、中国メーカーの動向をまとめた。またこれらの材料の全体市場/中国ユーザー採用品の状況、将来動向の考察を行うことで、関連する事業展開に有益な情報を提供することを目的とした。
|
−調査対象− |
- ■調査対象品目
-
受動部品 | 4品目 | 積層セラミックコンデンサー、チップインダクター、チップ抵抗器、アルミ電解コンデンサー |
受動部品材料 | 12品目 | チタン酸バリウム、バリウム系材料、チタン系材料、ニッケル超微粉、外部電極用ペースト、メタルコア材料、内部電極用ペースト、アルミナ基板、抵抗体用ペースト、一次電極用ペースト、電極箔用アルミ箔、電極箔(粗面化箔/化成処理箔) |
|
−調査項目− |
- ■受動部品編
-
1. 製品概要・定義
2. ワールドワイド市場概況(2021年実績〜2028年予測/2030年長期予測)
3. 参入メーカー一覧
4. メーカーシェア
5. 中国メーカー各社の動向
6. その他海外メーカー参入状況
7. 用途別ウェイト
8. タイプ別ウェイト
9. 需給バランスの平準化と市場回復/生産量増加時期に関する考察
- ■受動部品材料編
-
1. 製品概要・定義
2. 市場概況(2021年実績〜2028年予測/2030年長期予測)
3. 価格動向(2023年Q2時点)
4. タイプ別ウェイト
5. 参入メーカー一覧
6. メーカーシェア
7. その他海外メーカー参入状況
8. 材料トレンド/ロードマップ
9. 製品要求/開発方向性
10. 中国受動部品メーカーの調達方針
11. 納入関係(2022年実績)
12. 需給バランスの平準化と市場回復/生産量増加時期に関する考察
|
−目次− |
- I. 総括編(1)
-
- 1. 総括(2)
-
1.1 受動部品/材料市場の将来展望(3)
1.2 中国受動部品メーカーの立ち位置の変化(5)
1.3 前回調査(2021年9月)との予測の変化(6)
- 2. 受動部品編(9)
-
2.1 主要アプリケーション市場(10)
2.2 主要アプリケーションにおける搭載員数と推移予測(11)
2.3 受動部品メーカー一覧(12)
2.4 受動部品市場規模推移一覧(14)
2.5 需給バランスの平準化と市場回復/生産量増加時期に関する考察(15)
2.6 中国受動部品メーカーの増強状況(17)
- 3. 受動部品材料編(19)
-
3.1 受動部品材料メーカー一覧(20)
3.2 受動部品材料市場規模推移一覧(24)
3.3 需給バランスの平準化と市場回復/生産量増加時期に関する考察(27)
3.4 主要受動部品メーカー(中国以外)の材料調達状況(31)
3.5 中国受動部品メーカーの材料調達状況(34)
3.6 材料トレンド/ロードマップ(37)
- II. 製品別市場編(39)
-
1. 受動部品編(40)
1.1 MLCC(41)
1.2 チップインダクター(56)
|
1.3 チップ抵抗器(66)
1.4 アルミ電解コンデンサー(78)
|
2. 受動部品材料編(103)
2.1 MLCC用材料(104)
2.1.1 チタン酸バリウム(104)
2.1.2 バリウム系材料(110)
2.1.3 チタン系材料(116)
|
2.1.4 ニッケル超微粉(121)
2.1.5 外部電極用ペースト(127)
|
2.2 チップインダクター用材料(132)
2.2.1 メタルコア材料(132)
|
2.2.2 内部電極用ペースト(137)
|
2.3 チップ抵抗器用材料(141)
2.3.1 アルミナ基板(141)
2.3.2 抵抗体用ペースト(145)
|
2.3.3 一次電極用ペースト(149)
|
2.4 アルミ電解コンデンサー用材料(153)
2.4.1 電極箔用アルミ箔(153)
|
2.4.2 電極箔(粗面化箔/化成処理箔)(160)
|
|
|