◆マルチクライアント調査レポート:2002年11月15日発刊

高速無線LAN/高速無線アクセス関連市場調査

普及が進む無線LAN市場と今後屋外利用で注目される高速無線アクセス市場の
今後の動向を探る
−調査の背景−
  • 無線LANはもともと軍事技術として使われていたものを'80年代後半くらいから米国が民間に転用し使われてきた技術である。日本国内では'95年頃から対応製品が出始めている。主に物流関係や病院、学校等で利用されており、オフィスでもレイアウト変更が頻繁に行われるような所ではこれまでも無線LANのニーズが見られた。
    しかし、実際はセキュリティの問題や機器コストが高かったこともあり、思ったほど普及はしていなかった。当時はデスクトップパソコンが大部分を占めており、実際は現在ほどモビリティが要求されていなかった。セキュリティへの漠然とした不安やコストパフォーマンスがあまり良くなかったことも普及を妨げていた要因として挙げられる。

  • '99年秋にIEEE802.11bで2.4GHz無線LANについて標準化がなされ、同時にそれは11Mbps(従来製品は2Mbps)という高速化も実現した。翌年の2000年に入るとアップルコンピュータの「AirMac」(主に家庭向け)、メルコ製品(主にSOHO/家庭向け)等ISDNルータタイプのIEEE802.11b無線LAN製品が次々と発売され、無線LAN市場は急速に拡大していった。ISDNルータは次第にADSLやCATVインターネットといったブロードバンドサービス対応のブロードバンドルータとしてその数を増やしてきた。当然、無線LAN機能搭載モデルも増えている。
    家庭での「無線LAN対応ブロードバンドルータ市場」これが無線LANの1つの大きな市場となっている。また、家庭における無線LAN製品の使い方についても単にブロードバンドルータとPC間をワイヤレスで結んでインターネットに接続するだけでなく、企業内での使い方同様、まさに無線LANとして家庭内の複数台のPCや周辺機器をLAN環境で結ぶという需要も増えつつある。

  • 企業においても無線LANの市場は見直され始めている。企業向け製品については一部SOHO向け製品を除けば現在でも製品コストは高いがそれでも2〜3年前と比較するとかなり低価格化が進んでいる。依然としてセキュリティ面で導入に二の足を踏む企業(特に大手)は少なくないが、各企業においても無線LANにより生産性を向上させるという目的で無線LANの導入を検討せざるを得ない状況も出始めている。環境面では企業内においてもノートPCの普及やワークスタイルの変化(社内に特に自分の座席を持たない、会議室等でのネット接続ニーズ、・・・)により、無線LANの方が有線より使い勝手がよいケースが増え始めている。セキュリティ等の面で課題は多いが「オフィスにおける無線LAN市場(システム及びソリューション市場が存在)」これも無線LANの大きな市場といえる。当然、物流、工場、病院、学校といった従来からある「特定業務における無線LAN市場」も無線LANの有望市場として位置付けられる。
    2002年に入ってホットスポットサービスが注目され始めている。家庭や企業(企業の場合やや遅れ気味ではあるが)においてはADSLサービスをはじめとしたブロードバンドサービスが普及し始めている。また、PCもデスクトップからノート型へ移行が進んでいる。まだ数は少ないが、PDAを利用するユーザも増えてきている。こうした中、外出先でもインターネットに接続したいというニーズは当然出てくる。メールや特定のコンテンツならば携帯電話やPHSを通じたインターネット接続でも構わないが、Webサイトに接続して特定の作業を行いたいというのであれば、より画面サイズが大きい端末で高速接続したいはずである。もちろん、その際の通信料は定額制の方が安心である。ホットスポットサービスはこうしたニーズを満たすためのサービスである。飲食チェーン店やホテル、さらには駅、空港等の公共施設といった人が集まるところに無線LANのアクセスポイントを用意して無線LANカードや無線LAN機能内蔵ノートPC及びPDAを用いてインターネットに接続してもらう「ホットスポットサービス市場(システム及びサービス市場が存在)」は新たな市場を形成できるか注目される。ビジネスモデルが確立していないため、無料/有料、固定系ブロードバンドサービスとのデュアル/携帯電話・PHSとのデュアル/独立型単体サービス、ネットワークサービスの提供のみ/コンテンツも含めたサービス提供等どのようなモデルが今後有効かも検証してみる必要がある。間接的にはホットスポットまでを接続するFTTH等の上位回線市場も市場として注目される。いくら店舗内にIEEE802.11a等の高速無線LAN対応にしたところで店舗までがISDN回線のままではそこがボトルネックとなってしまう。

  • 5GHz 帯の代表的な無線LAN規格であるIEEE802.11a対応製品についても、徐々に市場に出回り始めているが、現状ではLAN用途や一部ホットスポットサービス等屋内での利用に限定されている。屋外については2.4GHz帯、あるいは22/26/38GHz帯といったFWAの周波数帯が無線アクセス(ラストワンマイル等の無線接続)として利用されている。これまで利用が許可されなかった5GHz 帯の屋外利用についても4900〜5000MHzと5030〜5091MHz(4900〜5000MHzは2007年まで固定マイクロとの共用のため、大都市等では実質的に導入困難)が割り当てられ、2002年11月頃には免許申請が受け付けられる見込みとなってきた。ホットスポット、無線アクセス両面で利用が想定される市場ではあるが、「5GHz 帯を中心とした無線アクセス市場(システム及びサービス市場が存在)」の動向についても注目する必要がある。

  • 本調査では無線LAN及び無線アクセス市場の規格動向・機器及びサービスベンダの動向、ターゲットユーザ動向・今後の市場性等について調査・分析し、今後の無線LAN/無線アクセス市場について展望した。

−調査項目−
無線LAN市場

・特定業務市場(物流、工場、病院、学校等)

・オフィス市場

・家庭向け(ブロードバンドルータ)市場

無線アクセス市場

・企業/自治体/(家庭)向け(専用線/インターネット)
   22/26/38GHz帯FWA
   [参考市場]25/27GHz帯無線LAN/無線アクセス、60GHz帯無線LAN/無線アクセス 他

・企業/家庭向け(インターネット)
   2.4GHz帯/5GHz帯(屋外)無線アクセス市場

・ホットスポット市場
   スポット展開/面展開

−調査のポイント−
  • 無線LAN及び無線アクセスの規格動向及び、それぞれの市場のセグメント化

  • 各市場における市場動向(主要ベンダ、主要ターゲット層、市場性、普及の課題)

  • 主要サービスベンダ(ホットスポット/無線アクセスサービス)のビジネスモデルとサービス展開状況

  • 主要ソリューションベンダ(各市場へのアプローチ等)のビジネス展開状況

  • 主要機器ベンダ(無線LAN対応ブロードバンドルータ/無線LAN専用アクセスポイント/カード/FWAシステム)の製品動向、技術動向、販売動向

  • 関連機器市場の動向→PC(無線LAN機能内蔵動向)、PDA、その他

−目次−
()内は掲載ページ
I. 無線LAN/無線アクセス市場の展望(1)

1. 無線LAN市場の動向と今後の展望(2)
1)無線LAN市場のセグメント(2)
2)無線LAN市場におけるセグメント別概況(3)
3)無線LAN関連の規格動向(6)
4)セグメント別市場規模予測(10)
5)無線LAN規格別市場規模予測(11)
6)マーケットシェア/参入企業動向(15)

2. 無線アクセス市場の動向と今後の展望(23)
1)無線アクセス市場のセグメント(23)
2)無線アクセス市場におけるセグメント別概況(24)
3)無線アクセス関連の規格動向(28)
4)無線アクセスセグメント/規格別市場規模予測(29)
5)参入企業動向(30)
6)無線アクセス関連ビジネスモデル動向(35)

3. 関連機器市場の動向(40)
1)ノートPC市場の動向(40)
2)PDA市場の動向(45)
3)無線LAN機能新規格搭載動向(47)

II. 主要参入企業動向(55)

A. サービスベンダ(56)
BBテクノロジー(57)
NTTコミュニケーションズ(60)
NTT−ME(ネオモバイル事業部)(62)
NTT−BP(65)
スピードネット(68)

B. 機器/ソリューションベンダ〔エンタープライズ/公共/特定業務向け〕(73)
シスコシステムズ(74)
アライドテレシス(78)
インテル(81)
プロキシム(85)
日本NCR(90)
ディアイティ(95)
アクティブテクノロジー(99)
NECインフロンティア(102)
オリンパスシンボル(106)
エンテラシス・ネットワークス(109)
エスエムシーネットワークス(113)
アイコム(118)
日立製作所(123)
日本電気(ネットワークシステム事業部)(126)
日本電気(モバイルワイヤレス事業部)(130)
日本ビクター(132)
昭和電線電纜(136)

C. 機器ベンダ(コンシューマ/量販店チャネル向け)(140)
メルコ(141)
NTT−ME(ネットワークプロダクツ事業部)(150)
NECアクセステクニカ(154)
ソニー(158)
コレガ(162)
アイ・オー・データ機器(165)
プラネックスコミュニケーションズ(169)
アドテック(174)

D. ホットスポット導入/未導入企業(179)
ホットスポット設置店 導入の状況(180)
東京全日空ホテル(184)
ホテルプレジデント青山(189)
小田急ホテルズアンドリゾーツ(195)
セレスティンホテル(201)
ミニストップ(205)
NTTドコモ(208)
コクヨ(212)
キンコーズ・ジャパン(217)
ガイアックスカフェ(222)
ホテルかどや(227)
モスフードサービス(231)
荒川区立 南千住図書館(236)
未導入/ホテル(242)
未導入/ファーストフード(245)
未導入/コーヒーショップ(247)
未導入/漫画喫茶(249)
()内は掲載ページ
−お問い合わせ・お申し込みについて−
調査資料名
高速無線LAN/高速無線アクセス関連市場調査

頒価
440,000円(税抜 400,000円)

発刊日
2002年11月15日

報告書体裁
ファイル綴り報告書

ページ数
250ページ

担当部署
株式会社富士キメラ総研 第二研究開発部門
TEL. 03-3241-3490 FAX. 03-3241-3491

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