『2007 パッケージソリューション・マーケティング便覧』まとまる
パッケージソフトウェア市場の調査を実施
10カテゴリ、50品目のパッケージソフトウェアの国内市場規模
2006年度9,786億円 → 2012年度(予測)1兆3,199億円(伸長率134.9%)
マーケティング&コンサルテーションの(株)富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町2−5 TEL:03-3664-5839 社長:表 良吉)は、10カテゴリ、50品目のパッケージソフトウェアの国内市場を調査分析し、その将来を予測した。その結果を報告書「2007 パッケージソリューション・マーケティング便覧」にまとめた。
本報告書では、企業向けソリューションにおいて用いられる主なソフトウェア・パッケージを網羅し、個別の市場動向を把握すると共に、カテゴリ別市場トレンドの分析、長期的視野に立ったソフトウェアビジネスモデルの将来像などを考察した。
- ■注目市場
- ■仮想化ソフト市場
- 2006年度23億円 → 2012年度予測100億円(伸長率434.8%)
- IT分野における仮想化の定義は「サーバ、ネットワーク、ストレージなどのリソースの物理的な性質や境界を隠して、論理的な単位に変換して提供する技術」とされている。仮想化の技術自体はメインフレームにおいて従来から活用されてきたが、低価格なPCサーバが普及しLinuxサーバやWindowsサーバといった一般的なサーバ向けの仮想化ソフトが充実してきたため、脚光を浴び、仮想化ビジネスは急成長している。仮想化技術によるメリットは、サーバ投資コストの削減、運用管理負荷の軽減、リソースの有効活用、省スペース、レガシーシステムの継承などである。
- 仮想化ソフトは、仮想化技術によって1台のサーバコンピュータ上で複数のシステムが存在するかのような環境を提供するソフトウェアである(本報告書では商用製品を対象とし、無償で提供される製品は市場に含めていない)。仮想化ソフトにおける仮想化は、仮想マシンモニタやハイパーバイザ(1台のコンピュータで同時に複数のOSを動作させるための技術)の仮想化モデルであるハードウェア仮想化とOSを仮想化するOS仮想化の2つの仕組みに大別される。
- 社内に乱立したサーバの統合による運用管理の手間やコストの低減、サーバの利用効率や可用性の向上などのメリットに対する理解が進み、またIT業界でのキーワードとして「仮想化」が注目を集めユーザーの関心も高まり、市場は2005年度から本格的に立ち上がり、成長期へと突入しつつある。
- サーバの平均CPU稼働率は一般的に10%〜20%とみられ、十分にその能力を活用しきれていないため、仮想化によって柔軟にリソースを割り当て、リソースを有効活用するといったサーバの利用効率の向上に対する要望は強い。また、仮想化技術は、システムを動作させたままハードウェアやアプリケーションを手軽に移行できるといった柔軟性やアプリケーションの開発、検証作業も容易に実現できる。現状では新しい技術に対する不安から静観しているユーザーが多く、今後先進ユーザーの間で利用が進み、静観しているユーザーへと波及することで一気に導入が加速し、市場急成長の期待が大きい。
- 仮想化ソフトの課金形態と収益構造は、パッケージのライセンス販売による収益とそのライセンス金額に一定のパーセンテージを乗じるサポート料金を収益とするモデルが一般的である。また、オープンソースの製品に対する注目度が高いが、製品の完成度や管理対象ソフトウェアの少なさなどの問題があり、実用に耐えうるかといった部分でエンタープライズレベルでの利用は慎重にならざるをえず、当面は商用ソフトが主流とみられる。しかし、今後オープンソースが大きな潮流になることは十分に考えられ、商用ベンダもオープンソース製品への意識から入門的な簡易製品の無償提供を開始している。基本ソフトは無償で提供し、運用や管理面で仮想化を支援するといった部分で収益を上げていくビジネスモデルの普及も十分に考えられる。
- ■IDM(アイデンティティ管理製品)
- 2006年度36億円 → 2012年度予測115億円(伸長率319.4%)
- 対象は、ユーザー情報(ID)の登録、更新、削除に至るライフサイクルを管理し、各システム間でタイムリーにユーザー情報の同期を行う「プロビジョニング基盤」を構築するための製品。プロビジョニングの他、権限に応じたプロビジョニングを可能とするポリシー管理機能やユーザーIDの申請・承認をシステム化しオンラインで行い処理の迅速化と承認プロセスの記録を残すワークフロー機能、アクセス権限などの情報を記録しレポーティングする監査機能などもアイデンティティ管理を実現する主機能として挙げられる。
- アイデンティティ管理製品は従来、ユーザーIDやユーザー情報の管理を効率化することを主な目的に導入が進んだ。企業システムの観点からも分散型のシステムが一般的になったため、複数のユーザーIDやパスワードを管理する必要が生じている。またメールやグループウェア、イントラネット、社内ポータルなど社員がアクセスするシステムの増加により、管理するIDやパスワードが大幅に増加し、特に従業員数が数万人以上の大企業では、ID管理負荷の軽減が急務となり、大企業を中心とする需要に支えられ市場は拡大した。
- IDMは組織変更、人員異動などに伴うユーザーIDやユーザー情報の管理コスト削減のための導入と、情報漏洩の防止を主目的にセキュリティ対策製品として導入を行うケースに大別される。個人情報保護法の施行や企業におけるコンプライアンス意識の浸透により、セキュリティ対策として導入ユーザーが大幅に増加しており、今後も市場は高成長が予測される。管理コスト削減のための導入は費用対効果の観点から従業員数で2,000名以上の企業が中心であったが、セキュリティ対策を目的とした導入では2,000名以下の企業においても導入されており、導入ユーザーの裾野拡大も市場拡大の要因として挙げられる。また、日本版SOX法の施行に伴い、ユーザーIDの生成、更新、削除といったユーザーのIDや情報に関するライフサイクルを管理するIDライフサイクル管理に対する意識も高まってきており、今後ITを活用した内部統制強化支援ツールとしてより浸透が進み、市場は一層の拡大が期待される。
内容の詳細につきましては『2007 パッケージソリューション・マーケティング便覧』をご覧ください。
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