◆市場調査レポート:2019年02月27日発刊

データセンタービジネス市場調査総覧 2019年版(上巻)

上巻:市場編
開設進むハイパースケールDC/閉鎖DC増加とDCライフサイクル
−はじめに−
  • データセンタービジネスは従来エンドユーザー企業に対して直接サービスを提供するモデルが一般的であったが、昨今クラウドコンピューティングの普及拡大、特に外資系クラウドサービスの普及が進んだことで、クラウドサービスの基盤としてのデータセンターの役割が強まっている。その中でハイパースケールDCという一般的なデータセンターよりも広く、提供電力量も大きいデータセンターが増加している。このハイパースケールDCは、大量のIT機器を利用するメガクラウドベンダーが中心となって利用が進み、開設件数もここ数年増加している。また、最近ではメガクラウドベンダーだけでなく、「Over-The-Top」の大手Webコンテンツ事業者によるハイパースケールDCの利用も拡大している。このような背景の中でハイパースケールDCに参入するデータセンター事業者は増え、またハイパースケールDC事業で新規参入を検討する企業も増えているなど、データセンターサービス市場を活況とさせている大きな要因の一つとなっている。
  • ハイパースケールDCの開設が増加している一方でデータセンターの閉鎖件数は年々増加している。特に開設から20年以上経過し、最新のデータセンターと比較して電力スペック面で劣るデータセンターが閉鎖される傾向にある。データセンタービル自体は50年以上の耐用年数であるが、搭載している設備容量が陳腐化し、そして構造上設備の増強が難しいため、開設から20〜30年で閉鎖を進めなくてはならないケースが増えている。データセンター事業者はデータセンターのライフサイクルのマネージメント、閉鎖センターからのユーザー移転などの課題を抱えている。また、これらのことを踏まえてデータセンターの調達も変化しており、以前までは全て自己資産で調達していたのが、ビルの賃貸や設備のリースといった形での調達も増えている。また自己資産で調達したデータセンタービルを流動化するなど、既設のデータセンターの持ち方にも変化が現れはじめている。
  • 本市場調査資料「データセンタービジネス市場調査総覧 2019年版《上巻:市場編》」においては、ハイパースケールDC市場動向、データセンターの調達方法とライフサイクルについて新たにまとめた。また、データセンタービジネス市場規模、データセンター面積規模、データセンター事業者が提供する各種サービスやその基盤となる製品およびデータセンターを構成する主要製品の詳細な市場動向やトレンドの把握を行い、データセンタービジネス市場の検証・分析を多角的に行った。
  • 最後に、当該ビジネスの参入事業者において、今後のデータセンタービジネスの方向性を明確化する一助となることを願うと同時に、今後のマーケティング戦略立案の基礎データとして大いに活用されることを切に望むものである。
−調査目的−
  • 本市場調査資料は、データセンターサービス市場や関連製品投資動向などを把握する「上巻:市場編」とデータセンター事業者の戦略動向ならびにユーザー企業におけるデータセンター利用動向を把握する「下巻:ベンダー戦略/ユーザー実態編」の2分冊とした。
  • 上巻では、データセンタービジネスで提供されるサービスの動向や、サービスを提供するにあたって必要な関連製品の市場動向を明らかにすることで、データセンタービジネス市場の今後の方向性を把握することを目的とした。
−調査対象−
調査対象品目
1. データセンターサービス8サービス
ホスティング(基本)、ホスティング(アウトソーシング)、IaaS/PaaS、ハウジング(基本)、ハウジング(アウトソーシング)、通信回線サービス、共同利用、DinD
2. データセンター関連製品16製品
サーバー、ストレージ、ルーター/スイッチ、サーバーラック、パッケージエアコン、ターボ冷凍機、チラー、AHU、中央監視システム、UPS(無停電電源装置)、PDU/PDP、インテリジェントPDU、DCIM、非常用発電機(ディーゼル/ガスタービン)、受電/変電設備、ビル型データセンター
−目次−
I. 総括編(1)
1. データセンタービジネス市場の展望(3)
1) 市場展望(3)
2) 地域別市場規模推移(3)
3) メガクラウドベンダー向けデータセンター需要(3)
4) データセンター内稼働サーバー台数とオンプレミス稼働サーバー台数推移(3)
2. 市場規模推移(5)
1) 全体市場(5)
2) 事業者カテゴリー別(7)
3) 業種別(8)
4) 企業規模別(9)
5) 地域別(10)
3. 全国データセンター分布(11)
1) データセンター分布図(11)
2) 地域別データセンター立地概要(12)
3) 全国の主要データセンター概要(13)
4) 地方データセンター市場分析(23)
5) データセンターの新設計画(37)
4. データセンターサービス価格動向(40)
1) ハウジング価格動向(40)
2) コロケーション価格動向(51)
5. 新設データセンターの需給状況(53)
1) 新設データセンターの稼働率推移(53)
2) 年代別データセンターの需給状況(54)
6. データセンターのサービス面積推移(57)
1) 事業者カテゴリー別(57)
2) 地域別(60)
3) 竣工年代別(62)
7. データセンターの電力スペック動向(63)
1) データセンターにおける電力の位置付け(63)
2) 電力スペック別データセンター概要(63)
3) 電力スペック別データセンター推移(63)
4) 利用電力別稼働ラック推移(64)
8. データセンター関連コスト分析(65)
1) データセンター建設コストの推移と展望(65)
2) データセンター運営コスト(68)
3) データセンター収益モデル(69)
4) ハイパースケールDCとエンタープライズDCにおける収益モデルの違い(70)
9. 設備投資動向(71)
1) 全体(71)
2) ITプロダクト(72)
3) ファシリティ(73)
4) データセンター建築物(76)
10. データセンター事業者一覧(77)
II. データセンター周辺環境編(85)
1. ハイパースケールDC事業動向(87)
1) ハイパースケールDC概要(87)
2) EU一般データ保護規則(以下GDPR)によるデータセンターへの影響(88)
3) ハイパースケールDC市場(89)
2. メガクラウドベンダーのデータセンター投資動向(90)
1) データセンター投資概要(90)
2) 主要データセンタービジネスにおけるサービス別市場占有率(90)
3) サービス別新規純増稼働ラック数(91)
4) メガクラウドベンダー別調達ラック数(92)
3. データセンターのライフサイクルと調達モデル(93)
1) 概要(93)
2) データセンターのライフサイクルについて(93)
3) 主要データセンター事業者におけるライフサイクル方針(94)
4) データセンターの調達モデル(95)
5) 既設データセンターの資産リスクヘッジモデル(97)
6) 主要データセンター事業者における調達の方針(98)
4. データセンターの老朽化とその対応(99)
1) 老朽化データセンターのサーバールーム面積推移(99)
2) 老朽化データセンターへの対策のメリットおよびデメリット(100)
3) データセンター設備更改サイクル(101)
5. データセンターに関わる法制度の実態と整備(103)
1) 概要(103)
2) データセンター地域分散化に関する支援施策(103)
3) 大規模事業所への温室効果ガス排出総量削減義務と排出量取引制度(106)
4) データセンターに関する指標(108) 5) 国内の電気料金の推移(110)
6. データセンターとオンプレミス環境の稼働サーバー推移動向(111)
1) 概要(111)
2) データセンター内稼働サーバー台数とオンプレミス稼働サーバー台数推移(112)
III. データセンターサービス編(113)
A-1. ホスティング(115)
A-1-1. ホスティング(基本)(118)
A-1-2. ホスティング(アウトソーシング)(121)
A-2. IaaS/PaaS(124)
A-3. ハウジング(127)
A-3-1. ハウジング(基本)(130)
A-3-2. ハウジング(アウトソーシング)(133)
A-4. 通信回線サービス(136)
A-5. 共同利用(138)
A-6. DinD(143)
IV. 製品編(147)
B-1. サーバー(149)
B-2. ストレージ(154)
B-3. ルーター/スイッチ(159)
B-4. サーバーラック(166)
B-5. 空調設備(171)
B-5-1. パッケージエアコン(173)
B-5-2. ターボ冷凍機(176)
B-5-3. チラー(179)
B-5-4. AHU(182)
B-6. 中央監視システム(186)
B-7. UPS(無停電電源装置)(189)
B-8. PDU/PDP(193)
B-9. インテリジェントPDU(197)
B-10. DCIM(201)
B-11. 非常用発電機(ディーゼル/ガスタービン)(205)
B-12. 受電/変電設備(208)
B-13. ビル型データセンター(210)
−お問い合わせ・お申し込みについて−
調査資料名
データセンタービジネス市場調査総覧 2019年版(上巻)

頒価
132,000円(税抜 120,000円)

発刊日
2019年02月27日

報告書体裁
A4版 原本コピー簡易製本

ページ数
212ページ

担当部署
株式会社富士キメラ総研 第二部門
TEL. 03-3241-3490 FAX. 03-3241-3491

ISBNコード
ISBN978-4-89443-878-1

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