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『車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2020(下巻)』まとまる(2020/4/23発表 第20041号)

車載ECUの世界市場を調査 xEVの普及や自動運転車の増加などにより拡大が続く

2030年世界市場予測(2018年比)
ECU 17兆1,822億円(87.2%増)
HV/PHV/EV/FCV系、スマートセンサー/アクチュエーターが拡大をけん引
スマートセンサー/アクチュエーター 4兆8,017億円(2.7倍)
ADAS機能の高度化および自動運転車の増加により大きく伸びる

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、xEVや自動運転車の普及に伴い、xEVにおけるモーターやバッテリー、また、ADAS・自動運転などを制御・監視するECUの需要増加が拡大をけん引するECUの世界市場を調査した。その結果を「車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査2020《下巻:ECU関連デバイス編》」にまとめた。
 この調査では、パワートレイン系、HV/PHV/EV/FCV系、走行安全系、ボディ系、情報通信系、スマートセンサー/アクチュエーターのECUの世界市場を国・地域別に調査・分析した。また、それらを構成するセンサー、半導体、回路部品など29品目のデバイスの市場についても整理した。
 なお、車載電装システムやデバイスの市場については「車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査2020《上巻:システム/デバイス編》」でまとめており、その結果を3月12日に発表している。

調査結果の概要
ECUの世界市場
 2019年見込2018年比2030年予測2018年比
パワートレイン系1兆756億円97.2%1兆2,805億円115.7%
HV/PHV/EV/FCV系3,173億円134.1%1兆8,477億円7.8倍
走行安全系1兆9,854億円101.3%3兆5,131億円179.2%
ボディ系2兆2,984億円95.1%2兆7,878億円115.3%
情報通信系1兆8,686億円112.1%2兆9,514億円177.0%
スマートセンサー/アクチュエーター2兆18億円112.0%4兆8,017億円2.7倍
合計9兆5,471億円104.0%17兆1,822億円187.2%
 2019年の市場は自動車生産台数の減少によりやや低い伸び率にとどまったが、中長期的にはxEVの普及や自動運転の進展によりECUの需要はますます高まり、拡大が期待される。
 現状、ボディ系の市場規模が最も大きい。自動車室内外の照明やドア、電源などの制御を行うボディ統合制御ECUはほとんどの車種で標準搭載となっている。エアコンECUは中国や新興国で需要が増大している。電子キーシステムで使用される照合ECUは電子キーシステムの普及に伴い伸びている。また、中国ではサンルーフの搭載率が高いため、開閉を電動制御するサンルーフECUも需要増加が予想される。
 今後の市場拡大が最も期待されるのは、HV/PHV/EV/FCV系である。xEVの普及に伴い伸びが続き、2030年には2018年比7.8倍が予測される。スマートセンサー/アクチュエーターは、センシングカメラやミリ波レーダーなど自動運転に密接に関わる部品の制御に必要なため需要が高まり、2030年には2018年比2.7倍が予測される。
 走行安全系や情報通信系のECUは、搭載数の増加に加え平均単価が高いため、堅調な伸びが予想される。走行安全系では、現状の市場規模は小さいものの、自動運転システムやドライバーモニタリングシステム、また、ADASなどを制御するECUの大幅な伸びが期待される。情報通信系では、ナビゲーション機能やオーディオ機能を制御するIVI(車載インフォテインメント)−ECUや、路車間通信や車車間通信を制御するV2X−ECUなどの大きな伸びが予想される。また、先進国を中心にHUD(ヘッドアップディスプレイ)の搭載率が上昇しており、HUDのみ独立して制御することが可能なHUD−ECUも伸びるとみられる。
 パワートレイン系は、今後トランスミッションECUやアイドリングストップECUは縮小するものの、市場規模の大きいエンジンECUは微増、また、小規模ながらシフトバイワイヤECUは安定した需要が予想される。
 今後、アプリケーションの統合に伴うECUの一体化や複数制御化など、ECU1個当たりの制御範囲は広がるとみられるが、自動車市場の拡大と電装化の進展により自動車1台当たりのECUの平均搭載数量が増加するため、2030年の市場は2018年比87.2%増が予測される。
注目市場
スマートセンサー/アクチュエーター
 2019年見込2018年比2030年予測2018年比
全体2兆18億円112.0%4兆8,017億円2.7倍
 中国4,279億円101.1%1兆2,229億円2.9倍
 日本1,820億円111.2%3,850億円2.4倍
中国、日本は全体の内数
 センサー/アクチュエーター側にマイコンを実装した基板を搭載し、それ自体に信号処理機能を持たせたセンサーモジュール、アクチュエーターモジュールを対象とした。自動運転に欠かせないECUであり、センシングカメラやレーダーセンサー、LIDARなどが代表的なものとしてあげられる。電装化が進みECUの搭載スペースは限られてゆくが、センサーやアクチュエーターに処理機能を持たせて機電一体化させることにより、搭載場所の確保やワイヤーハーネスの削減が実現できる。
 ADAS機能の高度化および自動運転車の増加や、xEVの普及に連動して市場拡大が予想される。また、LIDARなどの高価格デバイスが伸びることで、数量ベースと比べて金額ベースの伸び率が高まるとみられる。
 センシングカメラやレーダーセンサーはAEB(衝突被害軽減ブレーキ)の搭載義務化や歩行者検知機能の搭載が2020年代前半から進むことにより搭載率が上昇するとみられる。LIDARはハンズフリー運転(条件付き)が可能な自動車が2021年頃から増えるため、フロント部分への搭載が増加するとみられる。ほかには電動コンプレッサー、ウォーターポンプ、ターボチャージャーなど、xEVの普及に伴いモーターで駆動するようになるアプリケーションにおいて、制御用ECUの需要増加が予想される。
 地域別では、現状は北米やEUの需要が市場をけん引しているが、将来的には中国が最大の需要地になるとみられる。日本はそれらの地域と比べると規模は小さいものの、堅調な伸びが予想される。
HV/PHV/EV/FCV系
 2019年見込2018年比2030年予測2018年比
全体3,173億円134.1%1兆8,477億円7.8倍
 中国874億円158.3%7,198億円13.0倍
 EU697億円148.9%3,564億円7.6倍
中国、EUは全体の内数
 HV、PHV、EV、FCVの各システムに採用される独立した制御が可能なECUを対象とした。モーター駆動ECU、インバーターECU、バッテリー監視ECU、DC−DCコンバーターECU、チャージECUなどがあげられる。xEVの生産台数の増加に伴い、市場は拡大している。
 短・中期的には、既存車両への搭載が容易なマイルドHVモデルの追加などにより、xEVの普及が進むことから、関連ECUの市場も拡大するとみられる。特にEUではディーゼルタイプの48マイルドHVシステムを搭載した自動車の需要増加が予想され、それに伴いマイルドHVシステム向けのDC−DCコンバーターECUやバッテリー監視ECUの需要が高まるとみられる。
 長期的には、インバーターモジュールとモーター、DC−DCコンバーターと車載充電器など車載機器の一体化が進むため、各ECUの統合が進み、ECU1個当たりの制御対象が増えるとみられる。今後は電動アクスルや、DC−DCコンバーターECUとインバーターモジュールなどを一体化させたPCU(パワーコントロールユニット)のようなECU製品の需要増加が予想される。
ワイヤーハーネス【デバイス】
2019年見込2018年比2030年予測2018年比
5兆4,418億円94.3%5兆3,484億円92.7%
 ECUとセンサーモジュールやアクチュエーターを接続するための電線を束ねたものがワイヤーハーネスである。電線の芯材部および被覆材部を対象とし、コルゲートチューブやスリーブ材などの外装材は対象外とした。芯材の素材は銅や銅合金が中心である。今後は軽量化対策のためアルミ合金の採用が増えるとみられる。
 自動車の電装化に伴い、ハイエンド車では1台当たり1,000回路以上となるケースがみられるなど、電動化・電装化の進展により1台当たりの搭載数は増えており、数量ベースでは引き続き拡大することが予想される。しかし、自動車メーカーの強い低価格ニーズや参入企業間の競合の激化により低価格化が進んでいるため、市場は微減で推移するとみられる。
 ワイヤーハーネスの搭載数量が増えることによる車両重量の増加と燃費悪化が懸念されるため、比較的軽量なアルミ合金を用いる製品の需要が増加している。課題とされていた耐久性なども、研究開発により向上している。当面、駆動システム向け高電圧製品や各スイッチ用の細径品では引き続き銅や銅合金の採用が主流になるが、それ以外ではアルミ合金の採用が徐々に増えるとみられる。
 xEVでは、インバーターモジュールと駆動用モーターなどを一体化する電動アクスルの採用が増えている。現状、インバーターモジュールと駆動用モーターの接続にワイヤーハーネスが使用されるが、電動アクスルではバスバーに代替されるケースがみられる。短期的には電動アクスルの採用は少数にとどまるが、長期的には電動アクスルの普及により、ワイヤーハーネスの需要は侵食されるとみられる。
内容の詳細につきましては『車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2020(下巻)』をご覧ください。
報道関係のお問い合わせは
富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)

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