プレスリリースプレスリリースPress Releases

  • HOME
  • プレスリリース
  • 『2018 5G/高速・大容量通信を実現するコアテクノロジーの将来展望』まとまる(2018/6/21発表 第18054号)

『2018 5G/高速・大容量通信を実現するコアテクノロジーの将来展望』まとまる(2018/6/21発表 第18054号)

5G関連の世界市場を調査

2023年市場予測
5G対応基地局 4兆1,880億円(5G化率:80.1%)…スモールセル基地局が市場をけん引
5G対応エッジ機器 26兆1,400億円(5G化率:60.1%)…スマートグラスやドローンなどでBtoB向けが拡大

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、今年中のサービスインを目指して規格策定や設備投資の前倒しが進められる第5世代移動通信システム(5G)関連市場を調査した。
 その結果を「2018 5G/高速・大容量通信を実現するコアテクノロジーの将来展望」にまとめた。この調査では、通信インフラ関連機器・デバイス、サーバー・サーバー関連デバイス、エッジデバイス・機器・サービス、その他関連機器・部材など、インフラとエッジ両面の5G関連市場を調査・分析した。

調査結果の概要
 2020年代のネットワークを支えるコア技術となる5Gは、LTEと比較して、(1)高速・大容量、(2)多数同時接続、(3)高信頼・低遅延という特徴がある。LTEまでは携帯電話を中心としたモバイル機器向けのサービスが主体であったが、5Gは大容量通信を利用した映像配信や、低遅延を生かした自動運転車の実現やIoTの活用など、BtoCに加えてBtoB向けの市場拡大が期待される。
5G対応基地局世界市場
2018 5G/高速・大容量通信を実現するコアテクノロジーの将来展望:5G対応基地局世界市場グラフ
 市場は5G対応のマクロセル基地局、スモールセル基地局、C-RAN基地局を対象とした。
 2017年にLTEと5Gを組み合わせて運用するNSA(ノンスタンドアローン)の仕様が策定され、これとともに装置の標準化が進展し各国での5G導入の素地が固まった。2018年後半にはこれらに準拠した製品が投入されることで市場が立ち上がり、世界各地で5G対応基地局へのインフラ投資が開始される。
 市場立ち上がり当初は、米国や中国、韓国など、2019年までのサービスインを表明している国の需要がけん引していくとみられるが、2015年以降に新設されたLTE基地局は高周波デバイスの追加とソフトウェアのアップデートで5G共用基地局になる。先行する国ではすでにLTEのマクロセル基地局のエリアカバー率が非常に高いため、LTEのインフラをベースに高トラフィックエリアに5G対応スモールセル基地局を設置しネットワーク効率を上げていくとみられる。
 5G対応基地局市場はスモールセル基地局が拡大をけん引し、2023年にマクロセル基地局が1兆180億円なのに対し、スモールセル基地局は2兆9,500億円が予測される。5G対応基地局合計では2023年に4兆1,880億円が予測され、LTEなども含めた基地局全体に占める5G対応の比率は80%を超えるとみられる。
5G対応エッジ機器世界市場
2018 5G/高速・大容量通信を実現するコアテクノロジーの将来展望:5G対応エッジ機器世界市場グラフ
 市場は5G対応のスマートフォン、スマートウォッチ、監視カメラ、スマートグラス、ドローン、スマートスピーカーを対象とした。
 2019年にスマートフォンの5G対応機器の投入により市場が立ち上がり、以降監視カメラ、スマートウォッチなどで対応機器が増加していくとみられる。2020年代前半にはBtoB向けを中心にスマートグラスやドローンなどの需要が本格化し、このほかスマートスピーカーの5G対応化も期待される。
 5G対応エッジ機器の市場は立ち上がる2019年に3兆5,165億円が予測され、2023年には26兆1,400億円へ拡大し、エッジ機器全体に占める5G対応の比率は60%を超えるとみられる。
 なお、通信が高速化することで、エッジ機器側の処理性能の向上が求められ、CPUのハイクロック化やバッテリー容量の増加が進むとみられる。併せて処理能力の向上によりCPUや高周波デバイスが熱源となることから放熱対策が、ノイズによる感度劣化や信号品質の低下を防止するためノイズ対策がより重要視される。
注目市場
100G・200G・400G光トランシーバー世界市場
2018 5G/高速・大容量通信を実現するコアテクノロジーの将来展望:100G・200G・400G光トランシーバー世界市場グラフ
 伝送速度が100G以上、伝送距離は数100メートルから40キロメートルの光トランシーバーを対象とした。5Gの導入による無線通信の高速化に連動してバックホールの高速化・大容量化も進むことで、より高速・大容量な光トランシーバーへ移行していく。
 2017年の市場は1,993億円であり、100Gのみが展開されている。同年末にも200G/400Gが投入予定であったが、周辺デバイスの開発の遅れなどもあり、現在では2018年後半の投入が予想される。
 2018年は100Gの需要に加え、200G/400Gの立ち上がりにより、前年比57.6%増の3,140億円が見込まれる。次世代光トランシーバーでは400Gが主流になるとみられ、2023年には400Gが3,000億円と100Gと同規模まで拡大する一方で、100Gは2020年をピークに縮小に転じるとみられる。しかし、市場全体としては400Gのけん引により拡大を続け、2023年に6,200億円が予測される。
内容の詳細につきましては『2018 5G/高速・大容量通信を実現するコアテクノロジーの将来展望』をご覧ください。
報道関係のお問い合わせは
富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)

ページトップ