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『2018 イメージング&センシング関連市場総調査』まとまる(2018/2/1発表 第18009号)

モバイルカメラの進化や自動運転への対応が進み大きな転換期を迎えている光学機器・光学デバイス関連の世界市場を調査

2022年世界市場予測(2016年比)
一般車両用ドライブレコーダー・ダッシュカム 5,902億円(66.9%増)
近年起こっている重大な事故などにより認知が高まり市場拡大
車載カメラモジュール 4,367億円(99.8%増)
自動車メーカー各社における自動運転への対応が進み市場拡大

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、モバイル向けや車載向けで普及が急速に進んでいる光学機器・光学デバイス関連の世界市場を調査した。その結果を「2018 イメージング&センシング関連市場総調査」にまとめた。
 この調査では光学機器のうち、民生機器3品目、社会インフラ系カメラ9品目、医療・理化学機器4品目、情報入出力機器3品目と、光学デバイスのうち光学ユニット12品目、半導体デバイス7品目、光学部品5品目、光学関連材料・装置5品目の市場を分析し、世界市場の動向と将来を予測した。市場はメーカー出荷ベースを基本とするが光学機器は生産ベースで算出した。

注目市場(世界市場)
一般車両用ドライブレコーダー・ダッシュカム(生産ベース)
2018 イメージング&センシング関連市場総調査:一般車両用ドライブレコーダー・ダッシュカム(生産ベース)市場動向グラフ  走行中の車両の周辺状況や車内の様子を撮影し、映像を自動的に録画する一般車両用のドライブレコーダーを対象とした。アクションカムの車載用途は対象外とした。諸外国ではドライブレコーダーをダッシュカムと呼ぶことが大半である。
 2017年の市場は、3,909億円(2016年比110.5%)が見込まれる。拡大要因は、2012年の京都祇園軽ワゴン車暴走事故、2013年のロシアチェリャビンスク州隕石落下、台湾のトランスアジア航空235便墜落事故、2017年の東名高速道路での追突事故などをきっかけに認知が高まったことである。世界各国で需要が伸びており、英国ではドライブレコーダーの設置による保険料引き下げなどを背景に、また、日本では2017年の東名高速道路での追突事故を受け、後方の撮影も可能な全方位タイプが伸びている。今後も市場は拡大が期待される。
車載カメラモジュール
2017年見込2016年比2022年予測2016年比
2,610億円119.4%4,367億円199.8%
 自動車に搭載されるカメラモジュールを対象とした。車載カメラモジュールは用途によって求められるスペックが異なり、特に自動運転向けは多様化している。
 市場は、自動車市場拡大と安全機能ニーズの増加、自動運転技術の搭載が進んでいることから拡大しており、2017年は2,610億円(2016年比119.4%)となる見込みである。
 用途別にみると、ビューイング用途が6割以上を占める。センシング用途は、フロントセンシング向けが中心となっており、数量はまだ少ないが2017年からは、運転手モニタリング向けが増加している。今後センシング用途は、自動運転のレベル3への対応や市街地における自動運転の実現に向けて需要の増加が予想されることから、ビューイング用途を超える市場規模になると期待される。
エリアイメージセンサー
2017年見込2016年比2022年予測2016年比
1兆2,800億円110.2%1兆7,400億円149.8%
 エリアイメージセンサーはCCDとCMOSタイプに大別される。従来CCDは、高画質や高感度を特徴としてデジタルカメラやビデオカメラに採用されていたが、近年はCMOSの性能向上に伴いほとんどの製品でCMOSに切り替わっている。
 2017年の市場は、1兆2,800億円(2016年比110.2%)が見込まれる。市場をけん引しているのはモバイル分野であり、2016年からはスマートフォンに搭載されるデュアルカメラ向けが増加している。今後は、モバイル決済の増加に伴い認証機能の搭載が進み、虹彩認証向けが増加するとみられ、引き続きモバイル分野のけん引によって、市場拡大が予想される。モバイル分野以外では車載分野が、世界的なADAS搭載の進展により出荷数量が増加している。今後は、サラウンドビューや電子ミラーなど新しいアプリケーションでの需要増加により市場成長が期待される。
調査結果の概要
光学機器の世界市場(生産ベース)
 2017年見込2016年比2022年予測2016年比
民生機器1兆1,779億円90.8%1兆316億円79.5%
社会インフラ系カメラ3兆2,451億円121.5%5兆6,060億円2.1倍
医療・理化学機器2,279億円105.2%2,636億円121.6%
情報入出力機器3兆7,787億円101.9%4兆2,173億円113.8%
合計8兆4,296億円106.8%11兆1,185億円140.9%
 光学機器市場は2017年、8兆4,296億円(2016年比106.8%)が見込まれる。主力分野は、社会インフラ系カメラ、情報出入力機器である。今後は、社会インフラ系カメラ分野の高成長が期待され、2022年には、11兆1,185億円(同140.9%)になると予測される。
 民生機器分野では、スマートフォンとの競合でデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラなどが落ち込むことで市場が縮小するとみられる。
 社会インフラ系カメラ分野では、監視カメラが拡大をけん引し、2016年から2022年にかけて年平均成長率13.2%の高成長が予測される。監視カメラのIP化、テロ対策、中国の新規物件、大型イベントでの需要増加などが拡大に繋がっていくとみられる。
 医療・理化学機器分野では、内視鏡(軟性鏡)が拡大をけん引しており、新興国での新規需要の獲得が期待される。
 情報入出力機器では、プリンターやプロジェクターは微減となっているが、ヘッドマウントディスプレイ・スマートグラスがゲーム機向けを中心に急拡大している。
光学デバイスの世界市場
 2017年見込2016年比2022年予測2016年比
光学ユニット3兆9,595億円107.5%6兆1,578億円167.2%
半導体デバイス1兆5,933億円115.8%2兆5,265億円183.7%
光学部品7,078億円108.4%8,968億円137.3%
光学関連材料・装置1,192億円103.6%1,418億円123.2%
合計6兆3,798億円109.5%9兆7,229億円166.9%
 光学デバイス市場は2017年、6兆3,798億円(2016年比109.5%)が見込まれる。主力分野は、光学ユニットである。今後は、半導体デバイスの高成長が期待され、2022年には9兆7,229億円(同166.9%)になると予測される。
 光学ユニット分野では、車載カメラモジュールやレーザースキャナー、ヘッドアップディスプレイ、ヘッドライトシステムなど車載デバイスでの需要増加によって、拡大するとみられる。また、モバイル機器向け小型カメラモジュールもデュアルカメラ対応などで需要増加が予想される。
 半導体デバイス分野では、エリアイメージセンサーやTOFセンサー、赤外光半導体レーザー、マイクロボロメーターが伸びており、センシング用途での需要増加に伴い拡大が期待される。
 光学部品では、光学レンズが監視カメラ向けのガラス球面レンズで需要を獲得しており伸びるとみられる。そのほかでは、光学フィルター、ウェハレベルレンズ、HUD用光学部品が拡大をけん引していくとみられる。
 光学関連材料・装置では、モバイルカメラを中心に採用されているレンズ用樹脂材料が好調である。今後は、VRや車載カメラ向けでの採用が期待される。
内容の詳細につきましては『2018 イメージング&センシング関連市場総調査』をご覧ください。
報道関係のお問い合わせは
富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)

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