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『2017年版 機能性高分子フィルムの現状と将来展望』まとまる(2017/3/14発表 第17025号)
自動車およびIoT・ウェアラブル関連で成長が予想される機能性高分子フィルム市場を調査
- ■2020年の機能性高分子フィルムの世界市場予測
- ■工業・自動車分野向けは2015年比9.4%増の3,325億円
中でもモーター用絶縁フィルムは同50.0%増の27億円に…HV、EVの大幅増加により市場拡大
マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、ベースとなるプラスチックフィルムに、コーティングや蒸着などの表面処理、ラミネートのような多層化、またはフィラーの添加やハイブリッド化などにより機能を付与したフィルムを機能性高分子フィルムと定義付け、その市場を調査・分析した。
その結果を報告書「2017年版 機能性高分子フィルムの現状と将来展望」にまとめた。
この報告書では、ディスプレイ、半導体・実装、工業・自動車、 エネルギー、土木・建築、ライフサイエンス、バリアフィルムの7分野57品目の市場の現状と今後の動向をまとめた。
- ■調査結果の概要
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■機能性高分子フィルムの世界市場
1. 注目用途分野の市場2016年見込 2020年予測 2015年比 工業・自動車分野 2,939億円 3,325億円 109.4% バリアフィルム分野 467億円 517億円 109.8%
バリアフィルム分野は透明蒸着フィルムが市場の半数のウェイトを占めており、ガスバリア性の高さから食品包材用途を中心に伸びている。食品賞味期限の延長や電子レンジ対応ニーズから国内、海外ともに需要が拡大している。また、防湿包材用途では金属部品、インクカートリッジ、トイレタリー製品など、産業・工業向けやメディカル向けとしても需要を獲得している。その他バリアフィルムでは、ハイブリッドバイリアフィルムがボイル・レトルト向けで欧州、米国、タイなどを中心に需要が増えている。 -
2. 注目品目の市場
2016年見込 2020年予測 2015年比 モーター用絶縁フィルム 20億円 27億円 150.0%
2016年はHV、EVなどの次世代自動車の販売が順調に拡大した。今後もHV、EVの増加とともに市場は拡大するとみられる。また、高出力である分布巻モーターが占めるウェイトの上昇や大型EVの展開によるモーター搭載数の増加も寄与すると予想される。 -
2016年見込 2020年予測 2015年比 フィルム状封止材 1.4億円 3.0億円 3.0倍
2016年時点では、主要用途としてモジュールとコアレスパッケージに採用されているが、2018年からFan-Out WLPで採用が進むとみられる。Fan-Out WLPの急成長により、市場は大幅拡大するとみられる。モジュールは通信や車載に用いられるものが多く、モジュールの増加により需要が増加するとみられる。コアレスパッケージでは、コアレス基板を用いたFC−CSPで採用されている。大面積を一括成形でき生産性を高められることに加え、薄型化が可能であることなどから採用が広がると予想される。 -
2016年見込 2020年予測 2015年比 透明蒸着フィルム 260億円 302億円 114.0%
国内では、電子レンジ対応のボイル・レトルト向けが中心である。また、高いバリア性を持つため、賞味期限延長ニーズを背景に需要が拡大している。
海外では、環境意識の高まりから、PVDCをコートしたバリアフィルムの代替として欧州を中心に採用が開始され、欧州は成熟しつつあるが、韓国、中国などのアジア地域を中心に需要は増加している。米国では缶、ビンでの採用が一般的で軟包装の文化があまり浸透していないため、需要は限定されるとみられるが、一部レトルト対応が可能なコンバーター向けやトレーのふた材などで需要がみられ、今後は微増が続くと予想される。 -
■機能性高分子フィルムの国内市場
1. 注目用途分野の市場
2016年見込 2020年予測 2015年比 土木・建築分野 1,340億円 1,510億円 116.2%
内容の詳細につきましては『2017年版 機能性高分子フィルムの現状と将来展望』をご覧ください。
- ■報道関係のお問い合わせは
- 富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)