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『デジタルヘルスソリューション市場の将来展望 2013』まとまる(2013/7/26発表 第13056号)
ICT技術の活用により高機能/高付加価値化を実現した健康関連機器、システム/サービス
デジタルヘルスソリューションの国内市場を調査
- ■2020年市場予測
- ■スリープレコーダー:2012年比80%増の9億円
■ランニングウォッチ:同74%増の59億円
■メンタルヘルスサービス:同2.2倍の11億円
マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、2013年3月から5月にかけ、健康関連市場の内、ICT技術の活用により高機能/高付加価値化を実現した健康関連機器、システム/サービスをデジタルヘルスソリューションとして、国内市場を調査した。その結果を報告書「デジタルヘルスソリューション市場の将来展望 2013」にまとめた。
この報告書では健康関連機器16品目とシステム/サービス7品目をデジタルヘルスソリューション市場とし、調査・分析したほか、関連機器としてスマートデバイスやPCなど4品目と機器用デバイス7品目の市場の調査・分析、医療機器や家電メーカー、ITベンダーなど15社の事業戦略のケーススタディも行った。
- ■調査結果の概要
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1. スリープレコーダー
2012年 2020年予測 12年比 5億円 9億円 180.0%
2012年の市場はオムロンヘルスケアから独立タイプが一般ユーザー向けに投入され大幅に拡大した。数量ベースでは9割以上が独立タイプとなった。一方、シートタイプは「サービス付き高齢者向け住宅」などで需要が拡大している。また、脳波センサーを用いた装着タイプは一式35万円と高価であるため、当面は研究用途がメインと予想される。
一般ユーザー向けに健康管理の一環として睡眠計測に対するニーズが高まっていることから、今後短期的には市場は数量・金額ベース共に拡大すると予想される。シートタイプでは無線通信により遠隔地からの高齢者見守りの一環として需要も増加していくと見られる。ただし、需要の増加と共に低価格化も進み、16年以降金額ベースでは縮小に転ずると見られる。 -
2. ランニングウォッチ
2012年 2020年予測 12年比 34億円 59億円 173.5%
近年のマラソンブームを受け市場は拡大しており、2012年は28万個、34億円となった。マラソン初心者や趣味としてランニングを始めたばかりの人でもランニングウォッチを利用しているケースはあるが、現状ではランニング時以外でも利用できるラップタイムメモリー機能のない安価なデジタル式ウォッチ(調査対象外)を利用するのが一般的である。一方で、位置情報を利用して距離や速度、ラップタイムの計測が自動で行えることから、大会に参加するランナーを中心にGPS搭載ウォッチの購入が増加している。GPS搭載率は数量ベースの16%程度(2012年)であるが、さらに普及が進むと見られる。
安価なデジタル式ウォッチとの競合もあるが、今後ランナーの増加に伴い、高機能製品を求めるユーザーのニーズを汲み取ることで、市場は拡大が期待される。 -
3. サイクルコンピューター
2012年 2020年予測 12年比 21億円 30億円 142.9%
サイクルコンピューターのメインユーザーは主に競技用のロードバイクやピストバイクを所有し、大会などに参加するサイクリストである。一部ではクロスバイクやマウンテンバイクなどの所有者が購入するケースもあるが、ごく一部に留まる。
近年は、人気が高まりつつあるトライアスロンの練習に利用する目的で購入されるほか、散策として自転車を楽しむいわゆるポタリング向けに地図付きのモデルが購入される傾向にあり、ユーザー層が拡大しつつある。 -
4. メンタルヘルスサービス
2012年 2020年予測 12年比 5億円 11億円 2.2倍
2012年の市場は5億円となった。2008年のリーマンショック以降需要が低迷していたが、景気回復に伴い需要が回復している。企業にとって社員のメンタル管理は営業損失を回避するのに有効であり、メンタルヘルスサービスの需要は多い。特にICTを活用した当該サービスは手軽に利用できることから今後も市場拡大が予想される。
尚、契約形態は企業によりさまざまであり、また1契約の中で部分的にICTサービスを活用していることがほとんどである。
内容の詳細につきましては『デジタルヘルスソリューション市場の将来展望 2013』をご覧ください。
- ■報道関係のお問い合わせは
- 富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)