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『2012 有望電子部品材料調査総覧(上下巻)』まとまる(2012/1/20発表 第12005号)

世界の有望電子部品・材料118品目の市場を調査

2016年予測
AM-OLEDの世界市場は1兆2,650億円(2011年比:5.5倍)…スマートフォン向けを中心に、アプリケーションの拡大

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町2−5 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、太陽電池や蓄電池、エコ照明、スマートグリッド、半導体、無線/有線、フラットパネルなどに関連する世界の有望な電子部品、材料市場を調査した。その結果を報告書「2012 有望電子部品材料調査総覧(上下巻)」にまとめた。

 この報告書の上巻にはグリーンデバイス編として、パワーモジュール関連部材9品目、太陽光発電関連部材9品目、蓄電池関連部材10品目、燃料電池関連部材4品目、キャパシタ関連部材5品目、コンデンサ3品目、エコ照明関連部材4品目、スマートグリッド関連部材3品目、エネルギー・ハーベスティング関連部材3品目、次世代エネルギー関連部材4品目、計54品目の市場調査・分析結果を収載した。また、HV/EV、太陽電池モジュール、LED電球などアプリケーション9品目の市場調査・分析結果を収載した。

 下巻にはエレクトロニクスデバイス編として、環境対応/高付加価値樹脂材料2品目、有線/無線通信関連部品10品目、ノイズ・熱対策部品材料5品目、センサ6品目、半導体5品目、半導体関連材料9品目、実装関連部品材料10品目、映像関連部品5品目、フラットパネルディスプレイ関連部品材料12品目、計64品目の市場調査・分析結果を収載した。また、スマートフォンやタブレット、ノートPCなどアプリケーション7品目の市場調査・分析結果を収載した。

調査結果の概要
 調査対象118品目の内、2011年に市場規模が1,000億円を超え、且つ、2016年の市場伸長率(2011年比)が200%を超える有望な電子部品、材料は薄膜系太陽電池セル(薄膜Si、CIGS、CdTe)、結晶系太陽電池セル(単結晶、多結晶)、太陽電池用ペースト、太陽電池用封止材、リチウムイオン電池用正極材料、スマートメータ、アルミ電解コンデンサ、AM-OLED(アクティブマトリクス式有機EL)、投影型静電容量式タッチパネルの9品目であった。
有望市場
1. AM-OLED(アクティブマトリクス式有機EL)
 2011年見込2016年予測伸長率
世界2,310億円1兆2,650億円547.6%
国内70億円700億円1,000.0%
国内(市場)は世界(市場)の内数。伸長率は2011年比
 2010年の世界市場は、前年比2倍の4,380万枚、同2.3倍の1,076億円であった。採用アプリケーションであるスマートフォン市場の拡大に伴って、この市場も大きく拡大した。特にSamsung El.やNokiaが端末の差別化を図るためにAM-OLED採用の動きを強めたことが要因として挙げられる。金額ベースの伸びが数量ベースの伸びを上回ったのは、スマートフォンのディスプレイサイズの大型化に伴い単価が上昇したことからである。2011年も需要の拡大は続いており、世界市場は7,520万枚、2,310億円が見込まれる。タブレットに採用され、年末発売のソニーの携帯ゲーム機にも採用された。2012年にはOLED-TVの本格販売が予定されている。
 市場は今後も携帯電話(スマートフォン)向けを中心に拡大していくが、DSC、携帯ゲーム機、タブレット、TV向けも増加していくと予想される。競合のLCDと比較すると、価格が高いが、コントラストや応答速度、タッチパネル機能を一体化することによる薄型化、軽量化などの点で優れており、各アプリケーションのハイエンド機種から浸透していくと考えられる。
2. リチウムイオン電池正極材料
 2011年見込2016年予測伸長率
世界2,142億円4,848億円226.3%
国内666億円1,236億円185.6%
国内(市場)は世界(市場)の内数。伸長率は2011年比
 2011年はスマートフォン、タブレット用リチウムイオン電池市場が好調で、HV、EV用リチウムイオン電池市場が立ち上がり、正極材料の世界市場は前年比19.3%増の4万7,600トン、同16.7%増の2,142億円が見込まれる。ここ数年、コバルト酸リチウムから、他の材料への転換が進んでいるが、HV、EV用リチウムイオン電池市場が伸びたことで、リン酸鉄リチウム、三元系などの材料の需要も伸びている。
 スマートフォンが好調でタブレット、ノートPCも伸びるため、当面民生用リチウムイオン電池向けの正極材料の市場は年率5〜10%増で推移すると予想される。三元系の採用が進んでいるが、今後もコバルト酸リチウムが中心と見られる。また、HV、EV用リチウムイオン電池向けの正極材料の市場も数年急拡大が続くと見られる。2015年には数量ベースで民生用と同等になると見られる。EVはマンガン酸リチウム、リン酸鉄リチウム、HVは三元系(ニッケル/コバルト/アルミやニッケル/コバルト/マンガンなど)の正極材料が使用される。
3. スマートメータ
 2011年見込2016年予測伸長率
世界2,052億円4,455億円217.1%
国内32億円135億円421.9%
国内(市場)は世界(市場)の内数。伸長率は2011年比
 ここでは双方向通信機能付きの電力量検針用のメーターを対象としている。市場は欧州から立ち上がり、「EUエネルギー効率化指令」により導入が加速した。その後、米国ではスマートグリットのコントローラーとして導入が進んでいる。
 2010年の世界市場は、景気が後退した2009年の反動により前年比38.1%増の2,231万台、同17.8%増の1,971億円と拡大した。一方、国内ではスマートメータを本格的に導入している電力会社はまだ少なく、実証実験に留まっていた。
 2011年の世界市場は、前年比13.2%増の2,525万台、同4.1%増の2,052億円が見込まれる。スマートグリッド政策を推進している欧州、米国で、景気横ばいから電力各社の設備投資が伸びていないためと考えられる。2012年以降は、急激な拡大は難しいがスマートグリッドの進展とともに市場は拡大していくと予測される。
内容の詳細につきましてはこちらのページ(上巻下巻)をご覧ください。
報道関係のお問い合わせは
富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)

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