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『情報機器グローバルマーケット 2011(上下巻)』まとまる(2011/1/24発表 第11005号)

世界の情報機器市場を調査

2020年世界市場予測
スマートフォンは2009年比2.3倍の17兆円
スレートPCは2010年比2.8倍の2兆円超

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町2−5 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、ビジネスのグローバル化が進む情報機器12カテゴリー86品目の世界市場を調査した。その結果を報告書「情報機器グローバルマーケット 2011(上下巻)」にまとめた。

 この報告書では、上巻でコンピュータ関連13品目、ストレージ関連6品目、ストレージメディア関連5品目、ネットワーク関連6品目、システム機器関連7品目、産業・医療機器関連6品目、下巻で映像/音響関連11品目、ポインティングデバイス関連4品目、入出力機器関連12品目、パーソナル支援関連3品目、PCパーツ関連9品目、モバイル関連4品目の世界市場をエリア別に分析した。

世界市場 調査結果の概要
主なカテゴリー2010年見込2009年比2020年予測2009年比
コンピュータ関連(パソコン)35兆2,980億円109.7%48兆8,300億円151.7%
ストレージ関連5兆8,682億円109.2%7兆6,791億円142.9%
ストレージメディア関連2兆3,290億円101.5%3兆4,817億円151.7%
ネットワーク関連4兆2,268億円107.7%7兆1,142億円181.2%
入出力機器関連4兆9,115億円101.3%5兆5,242億円113.9%
パーソナル支援機器関連1兆5,422億円104.4%1兆7,934億円121.3%
モバイル機器関連42兆3,730億円103.0%45兆2,600億円110.0%
コンピュータ関連
 パソコンは、先進国におけるリプレイスや2台目需要に加え、新興国の新規需要等により市場は好調に成長していくと見られる。特に先進国ではネットブック需要が一巡しているが、新興国では廉価版ノートPCやネットブックが急速に拡大している。しかし、新興国で参入企業が増加していることから価格競争が進み、製品価格の下落が進むと見られる。
 注目市場
 2010年見込2009年比2020年予測2009年比
スレートPC7,700億円2兆1,500億円279.2%
シンクライアント2,100億円116.7%6,300億円350.0%
スレートPCの2020年予測2009年比は2010年見込比
 スレートPCは、キーボードやマウスを搭載せず、板状の本体にタッチパネル式ディスプレイを搭載したモバイル端末である。ここではAppleの「iPad」以降のエンターテインメント性の高いスレートPCのみを対象としている。
 海外、日本市場とも「iPad」の発売とともに2010年から立ち上がっている。「iPad」の斬新なデザイン及びユーザーインターフェースが、アーリーアダプター層を中心とした需要を急速に拡大させている。現在「iPad」の他、Dell「Streak」、東芝「FOLIO 100」、Samsung「Galaxy Tab」が発売されている他、HP、Acer等からも発売されると見られ、参入企業の増加から2011年以降市場は急速に成長すると予想される。
 シンクライアントは、パソコンの内、ハードディスクを搭載せず、内蔵の記録装置に関してはOSなどのアプリケーション格納用として用いられるもののみを搭載(1GB前後)した専用端末である。端末は筐体別に据置きで使用するBOX型、可搬なノート型、ディスプレイと本体が一体となった液晶一体型がある。
 シンクライアントの市場は拡大しており、日本ではビジネスPCのリプレイスのタイミングを迎える企業で大規模な導入が増加している。海外では、ビジネスPCが普及している欧州・北米でのボリュームが大きいが、市場の伸びとしては中国、インドネシアが大きい。
ストレージ関連
 磁気テープ装置、テープライブラリ、CD/DVDドライブの市場が縮小すると見られる。磁気テープ装置は先進国でディスクストレージ製品への移行が加速しており、CD/DVDドライブは新興国需要が旺盛であるが、長期的にBlu-rayドライブへの移行が進むと考えられる。
 一方、ディスクアレイ(複数台のHDDを並列に配置した記録装置)、ハードディスク、Blu-rayドライブの市場が拡大すると見られる。ディスクアレイは、ストレージ容量の不足が顕著化してきたことを受けて需要が再度拡大している。ハードディスクは、新興国におけるPC需要拡大に伴いPC向けが拡大する他、低価格化や高性能化に伴いPC向け以外でも需要が拡大すると考えられる。Blu-rayドライブも低価格化により需要が拡大すると見られるが、低価格で大容量化されたHDDやSSDなどのメモリドライブとの競合も激化していくと想定される。
ストレージメディア関連
 市場は磁気テープ、CD/DVDが縮小し、Blu-rayディスク、メモリーカード、USBメモリが拡大すると見られる。
 メモリーカードはデジタルスチルカメラや携帯電話等の普及により堅調に成長している。将来的にもより大容量のメモリーカードに対する需要が高まっており、安定した成長が予想される。USBメモリは製品の普及と低価格化が進み市場が成熟期へと向かっているが、PC需要の拡大が見込まれる新興国では大きな市場が見込まれる。
ネットワーク関連(モデム/ルータ/スイッチを対象)
 モデムは日本、欧州市場で縮小するが、インターネットインフラ整備が進む新興国需要の増加で拡大する。ルータは新興国を中心に拡大する。普及が進む先進国でリプレイス需要やモバイルネットワークへの移行に伴う新規需要等が堅調であるが、日本市場はNext Generation Network関連投資の終息に伴う反動があり、長期的には微減と見られる。スイッチは日本市場が景気悪化に伴う設備投資抑制の影響を受け縮小している。但し、世界市場は先進国のリプレイス需要、新興国の通信インフラの整備といった新規需要で拡大すると見られる。
入出力機器関連
 入出力機器は各地域とも概ね複合型製品に対する需要が高まっている。一方、単機能製品は複合型製品に需要を侵食され市場は縮小している。
 ドットマトリックス方式プリンタやデジタル印刷機は特定用途の需要があるものの、他のプリンタに代替されマイナス成長が見込まれる。オンデマンドプリンティングシステムは小ロット、多品種印刷対応や企業の印刷内製化によりアジアを中心に好調を維持すると見られる。
パーソナル支援機器関連
 電子辞書は、日本市場がマイナス成長となるが、世界市場は中国を中心としたアジア地域で富裕層需要が期待され拡大すると見られる。日本のメーカーも中国などへの本格進出を進めている。電子メモは日本市場に留まっており、女性向けや数量限定特別デザイン製品の投入などで市場の底上げを進めている。カーナビは自動車市場の回復や、多様化するユーザーニーズをカバーすべくコンテンツの充実などが図られていることから市場が拡大している。また、PNDと共に新興国需要が期待される。
内容の詳細につきましてはこちらのページ(上巻下巻)をご覧ください。
報道関係のお問い合わせは
富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)

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