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『2020 ワールドワイドエレクトロニクス市場総調査』まとまる(2020/5/27発表 第20054号)

ワイヤレスイヤフォン/ヘッドフォンやSSDなどの世界市場を調査

2025年市場予測(2019年比)
注目市場
  • ワイヤレスイヤフォン/ヘッドフォン 5億7,100万台(2.7倍)
    ヒアラブルデバイスとしての需要増加が期待される
  • SSD 3億4,810万台(44.6%増)
    パソコンやサーバーでHDDからの切り替えが進み、市場拡大

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、ヒアラブルデバイスとして注目度が高まっているワイヤレスイヤフォン/ヘッドフォンやHDDからの切り替えが進んでいるSSDなどのエレクトロニクス製品の市場を調査した。その結果を「2020 ワールドワイドエレクトロニクス市場総調査」にまとめた。
 この調査では、AV機器11品目、白物家電4品目、情報通信機器/インフラ12品目、OA機器/産業機器6品目、モビリティ/車載電装機器9品目、ユニット製品・部品9品目について市場の現状を調査し、将来を予想した。

注目市場
ワイヤレスイヤフォン/ヘッドフォン
2019年2025年予測2019年比
2億1,000万台5億7,100万台2.7倍
 さまざまなユーザーに対して、性能や価格帯などの選択肢が広がり需要が増加していることで市場は大幅に拡大している。今後はスマートフォンの付属品としてや、音楽を聴くだけではなく、ハンズフリー通話、生体情報のモニタリング、同時通訳などの機能が付加された耳に装着するヒアラブルデバイスとしての需要増加が期待される。
 ワイヤレスイヤフォン/ヘッドフォンの需要は、特定の地域に関わらず増加している。日本では「iPhone」ユーザーの比率が高いことから、「AirPods」の需要が増加している。中国では性能面より価格面が重視されることが多く、低価格帯品の需要が増加している。北米や欧州では音質などの性能面が重視されることが多く、他の地域と比較して高価格帯品の需要が高い。しかし、近年では、各社がさまざまな製品をラインアップしており選択肢が広がっているため、今後は低価格帯品も需要の増加が予想される。
SSD
2019年2025年予測2019年比
2億4,070万台3億4,810万台144.6%
 SSD(Solid State Drive)は、HDD(Hard Disk Drive)の代わりにNANDフラッシュメモリーを記憶媒体とした記憶装置である。
 市場は、SSDの価格下落によりパソコンにおいてHDDからの切り替えが急速に進行し、SSD搭載率が大幅に上昇していることや、サーバー・データセンター向けで需要が増加しているため拡大している。2020年以降は、引き続きHDDからの切り替えが進むことやサーバー・データセンター向け、外付けSSD などの需要増加が期待される。
サーバー
2019年2025年予測2019年比
1,540万台2,172万台141.0%
 x86系、IA‐64、RISCなどのオープンアーキテクチャを採用したオープン系サーバーと大規模システム向けにフルカスタマイズで生産されるホワイトボックスサーバーを対象とする。
 データトラフィックの増大に対応するため、データセンター向けを中心に市場は拡大している。中国では基地局やデータセンターの新設が相次いでおり、クラウドベンダーとしても成長著しい企業が多いため、今後大幅に伸びると予想され、市場の拡大に寄与するとみられる。
 現状は中国での生産が最も多いものの、米中貿易摩擦の影響により今後は中国から大手EMSメーカーの本社拠点地となる台湾や東南アジアなどへ徐々に生産シフトが進むとみられる。しかし、中国ではサーバー需要が高まっており、中国メーカーによる自国生産をはじめ、中国生産量も順調に増加していくと予想される。
スマートフォン
2019年2025年予測2019年比
14億1,100万台14億8,000万台104.9%
 先進国でのスマートフォン市場は飽和を迎えており、市場は2018年に続き2019年も縮小した。2020年は5G通信対応端末への買い替え需要で拡大に転じるとみられるが、その後は横ばいで推移していくと予想される。
 スマートフォンは中国の生産比率が高くなっている。しかし、中国人労働者の賃金が上がっていることに加え、米中貿易摩擦の影響によって生産拠点がほかのアジア諸国に移り始めている。特にベトナムやマレーシアでの生産量が増加している。
調査結果の概要
 エレクトロニクス製品市場は、これまでけん引してきたスマートフォンや自動車の需要が先進国を中心に飽和しており伸び悩んだことから停滞している。2020年は中国経済の停滞が予想されることから、自動車は厳しい状況になるとみられる。一方、スマートフォンは5G通信対応端末の市場投入が進むことにより買い替え需要が喚起され、基地局は5G対応の新設が期待される。また、スマートグラスは5G通信と組み合わせることで、シームレスなARが体験可能となるためメーカーによる製品開発が進むとみられる。
ITベンダーのエレクトロニクス市場参入動向
 近年ではITベンダーがOSやサービスのプラットフォーム提供を目的にエレクトロニクス製品市場に参入している。主な製品例としては、スマートスピーカーがあげられる。ITベンダーは製品供給を進めるとともに、プラットフォーム提供の取り組みを強化し、スマートホームの実現に向けて展開している。こうしたビジネスはGoogleやAmazonなどのITベンダーの取り組みが早かったが、中国ITベンダーも家電メーカーと提携を進めるなど、取り組みを強化している。
内容の詳細につきましては『2020 ワールドワイドエレクトロニクス市場総調査』をご覧ください。
報道関係のお問い合わせは
富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)

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