- ■2023年市場予測(2017年比)
- ■TV向けAMOLED 1,420万枚(8.4倍)
参入メーカーの増加により消費者への認知度が徐々に拡大し、伸長
- ■スマートフォン向けフレキシブルAMOLED 6億6,250万枚(4.2倍)
中国メーカーの量産体制が整うとみられ、価格が下落することで普及
マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、「iPhone」などのAMOLED搭載製品の増加でLCDとOLEDの競合が激化しているディスプレイ関連のデバイス市場を調査した。
その結果を「2018 ディスプレイ関連市場の現状と将来展望(上巻)」にまとめた。
上巻ではディスプレイデバイス9品目をはじめ、タッチパネル2品目、アプリケーション機器15品目を調査・分析し、13社の企業事例を捉えることでディスプレイ関連市場の将来を展望した。なお、下巻ではLCD-OLED共通関連部材、LCD関連部材、OLED関連部材、タッチパネル関連部材の動向を明らかにする。
- ■調査結果の概要
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■注目ディスプレイデバイスの世界市場

大型TFT市場は縮小が続いていたが、2017年はTV向けの単価が上昇したことにより拡大に転じた。2018年はノートPC向けが法人の買い替え需要により伸長するものの、PCモニター・AIO向け、タブレット向けが低調であることから再びマイナスに転じるとみられる。以降はパブリック・サイネージ向け、業務用モニター向けが堅調に拡大するものの、市場規模の大きいTV向けやPCモニター・AIO向けなどが縮小することで、縮小が続くとみられる。
中小型TFTは主力のスマートフォン向けの需要の飽和に加え、AMOLED採用拡大などの影響を受け、2017年の市場は縮小した。2018年以降もスマートフォンでAMOLED採用は増加するとみられ、引き続き市場は縮小が予想される。今後は市場縮小が続くとみられるものの、スマートウォッチ・ヘルスケアバンド向け、HMD・スマートグラス向け、車載ディスプレイ向け、産業用・汎用ディスプレイ向けで成長が期待される。
大型AMOLEDではTV向けで低コスト化が進んでおり、OLED−TVを製品化するメーカーが増加していることから市場は拡大していくとみられる。今後はノートPC向け、PCモニター・AIO向けも伸長するとみられる。
中小型AMOLEDはスマートフォン向けを中心に市場拡大が続いている。2017年は「iPhone X」にフレキシブルAMOLEDが採用され、市場が大幅に拡大した。2018年も引き続き、「Galaxy」や「iPhone」でAMOLEDの採用が広がる一方、中国スマートフォンブランドでの採用はやや弱まっている。新規用途として車載ディスプレイ用の需要が増加しており、車室内の高級感を演出する観点からニーズが高く、今後高級車を中心に採用が増加するとみられる。
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■ディスプレイ関連デバイス12品目の世界市場(ディスプレイデバイス、タッチパネル)
| 2018年見込 | 2017年比 | 2023年予測 | 2017年比 |
| 14兆7,402億円 | 95.6% | 15兆7,461億円 | 102.1% |
2018年の市場はAMOLEDがスマートフォンでの採用増加で伸長するが、TV向けのTFTの価格下落が影響し、縮小が見込まれる。
2019年以降、市場は横ばいとみられる。TFTはスマートフォン向け、TV向けにおいて、今後大幅な拡大はみられないものの市場を占める割合は大きく、ディスプレイ関連デバイス市場を支える立ち位置は変わらないと考えられる。今後はスマートウォッチ・ヘルスケアバンド向け、HMD・スマートグラス向け、車載ディスプレイ向けが市場をけん引するとみられる。また、AMOLEDはスマートフォンでの採用増加で中小型が先行して拡大しているが、今後はTV向けも徐々に採用が広がり、市場は拡大していくとみられる。
- ■注目市場
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■TV向けディスプレイデバイス
| | 2018年見込 | 2017年比 | 2023年予測 | 2017年比 |
| TFT | 2億5,120万枚 | 98.2% | 2億4,670万枚 | 96.5% |
| AMOLED | 280万枚 | 164.7% | 1,420万枚 | 8.4倍 |
| 合計 | 2億5,400万枚 | 98.7% | 2億6,090万枚 | 101.3% |
LCD−TV、OLED−TVのフラットパネルTV(FPD−TV)に採用されるディスプレイデバイスを対象とする。
FPD−TVはCRT−TVのリプレース需要により市場が拡大してきたが、リプレースが完了したことで近年市場は横ばいが続いている。市場の大部分をLCD−TVに採用されるTFTが占めているものの、OLED−TVが参入メーカーの増加により消費者への認知度が徐々に高まっており、OLED−TVに採用されるAMOLEDの市場は堅調に拡大するとみられる。現状では量産できるパネルメーカーが限られているものの、今後はパネルメーカー各社の生産ラインが本格稼働することで単価が下落し、さらに普及が進むとみられる。
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■スマートフォン向けディスプレイデバイス
| | 2018年見込 | 2017年比 | 2023年予測 | 2017年比 |
| 全体 | 15億6,500万枚 | 98.6% | 16億9,600万枚 | 106.9% |
| | フレキシブルAMOLED | 2億500万枚 | 130.6% | 6億6,250万枚 | 4.2倍 |
※フレキシブルAMOLEDは全体の内数
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2017年はTFTが縮小したものの、「iPhone X」向けをはじめ、高価格なフレキシブルAMOLEDが普及、全体もプラスとなった。2018年はスマートフォンの生産調整などの影響から全体が縮小するものの、2019年以降、フレキシブルAMOLEDを中心に中国メーカーの量産体制が整うとみられ、価格が下落することで普及が進み、拡大に転じるとみられる。
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■HMD・スマートグラス向けディスプレイデバイス
| 2018年見込 | 2017年比 | 2023年予測 | 2017年比 |
| 735万枚 | 116.9% | 5,090万枚 | 8.1倍 |
2016年に立ち上がったHMDの市場は、2017年にゲーム機やPCへの接続型を中心に拡大し、2018年のスタンドアロン型の新機種の投入によりさらに伸長するとみられる。スマートグラスは2018年にサンプル評価を行っていた企業が本格的な導入を開始しており、BtoB向けを中心に拡大が見込まれる。
HMD向けのFPDには主にAMOLEDが採用されている。コントラストと応答性でLCDより優位に立つが、供給メーカーが限られており、高価であることから安価なLTPS−TFTの需要が増加している。スマートグラスでは小型化が可能なマイクロディスプレイが採用されている。高視野角や高解像度ニーズが高まっており、パネルのコスト、サイズアップを避けるため高精細化や、レンズ屈折率の向上などが求められる。
内容の詳細につきましては『2018 ディスプレイ関連市場の現状と将来展望(上巻)』をご覧ください。
- ■報道関係のお問い合わせは
- 富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)