◆月刊BT 2012年7月号

No. 56 急成長するパブリッククラウド(Haas/IaaS)の現状と将来展望

−序−
  • パブリッククラウドがいよいよ実用段階へと移行している。2010年は、言葉が先行し具体的なサービスは構想段階であったが、2011年には多数のクラウド関連サービスが売上を伸ばしている。既にユーザー企業はITを導入する際には必ずといってよいほどパブリッククラウドの可能性、実用性を検証しており、システム構築を行う際の一手段として認知されている。
  • なかでもインターネットイニシアティブの「IIJ GIO」は、2011年度(2012年3月期)の累計売上高31.0億円、2012年3月末の契約案件数:1,100件と国内のパブリッククラウドサービスを牽引している。また、海外勢においては、アマゾンデータサービスジャパンが2011年3月に東京リージョンをオープンさせ、専有型のサービスや専用線対応のサービスを開始するなど、サービスラインアップを強化しておりIaaSの先駆者として、国内での実績を拡大させている。
  • 更に2012年6月にGoogleとMicrosoftの両社がAmazonに対抗する新たなIaaSを発表し、SaaSやPaaSではなくユーザーが自由に構成をくみ上げられるIaaSにあらためて注目が集まっている。
  • また、パブリッククラウドにおいては、これまではWeb系システム、ソーシャル系システム等の領域で成長してきたが、今後は基幹系システム等ミッションクリティカルな領域においてもパブリッククラウドの活用が拡大していくことが見込まれる。自社内にプライベートクラウドを構築した企業が、パブリッククラウドを使った安価で自由度の高いクラウドサービスへの期待が高まっており、自社で設備を持たないプライベートクラウドへの移行が大きな市場となることが予想される。
  • 一方、サービスが高度化することによって、ユーザーがクラウドの品質を見極めることが非常に難しくなっている。販売実績や中長期的なクラウドサービス開発へのコミットメントを発表せず未だバズワードとして利用して、実態は個別構築と違いがないシステムを構築してユーザーを囲い込む企業も少なからず存在していることが実情である。有価証券 報告書等でクラウド事業に関する情報を公開し、クラウドのビジネスの透明性も重要になってくるものと思われる。
  • 当レポートではユーザー各社が見極めることが難しいデータを明らかにすることで実績のあるクラウドベンダーを明らかにし、「持たないプライベートクラウド」に象徴されるオンプレミスからパブリッククラウドへの移行に焦点を当て今後のIaaSの市場を展望した。
−目次−
序(1)
第1章 調査総括(3)
1.1 持たないプライベートクラウドへの期待(3)
1.2 パブリッククラウドへのユーザーニーズ及び今後の方向性(6)
第2章 市場編(7)
2.1 調査対象市場の定義/範囲(7)
2.2 市場概況(8)
2.3 パブリッククラウドサービス一覧(13)
第3章 企業編(17)
3.1 アマゾンデータサービスジャパン(17)
3.2 インターネットイニシアティブ(21)
3.3 NTTコミュニケーションズ(25)
3.4 新日鉄ソリューションズ(28)
3.5 ニフティ(31)
3.6 富士通(34)

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