◆月刊BT 2007年11月号

No. 8 業界研究 宅配業

−序−
  • 宅配業界は、1976年に民間企業がサービス展開を開始したことで立ち上がった業界であり、その歴史はおよそ30年と他の業界に比べて比較的新しい産業分野である。しかしながら宅配便業界は、1980年代以降その取扱量は急激に増加しており、2006年度実績では約29億個に達するなどその成長の著しさは他の産業を凌いでいる。
  • 宅配業界は、これまで運賃や営業地域など政府が設定した規定を満たすことが求められ、過当競争などを生まない業界環境に守られていたが、1990年以降に幾つかの規制緩和が進められたことで価格の自由化やサービスの多様化が飛躍的に進められ、そのことが当該産業の成長を促す要因となっている。
  • 一方、こうした規制緩和によるサービスの自由化は、新規参入企業の増加を促進したことにより過度な価格競争を生むなど、当該産業の発展における弊害を生じている。また、宅配産業においては、中小規模事業者は90%以上を占める産業構造であるが、取扱量のシェアが大手3社に集中する寡占化が進んでおり、激しい価格競争の中では企業体力に優る大手企業が一層優位な立場になっている。
  • 大手企業においても顧客獲得のために、多種多様なサービス展開や顧客満足度向上のための差別化競争で凌ぎを削っており、こうした差別化や新サービスの提供を見据えた上で、ITやネットワークを駆使したシステム化が進められている。
  • 宅配業界のIT化に関しては、分散型情報システムの普及やクライアントとしてのPC利用が一般化したほか、ドライバーのインテリジェント端末利用、インターネットなどの通信網を利用したLAN/WAN構築などのネットワークシステム化が急速に進められる。
  • また、WMSやTMSなど物流業務の管理や効率化を図るシステムの構築や利用は、サービス及び価格面での差別化が迫られる今日においては、必須のシステムであると言え、今後も当該産業におけるIT化は大きく進展していくことが予測できよう。
−目次−
序(1)
業界研究 宅配業界(3)
第1章 業界総括(3)
1.1 宅配業界の沿革(3)
1.2 特徴(4)
第2章 業界動向(5)
2.1 需要動向(5)
2.2 市場構造(6)
第3章 業界構造(7)
3.1 流通形態(7)
3.2 社会環境(9)
第4章 宅配業界のIT化(11)
4.1 主な情報システムの連携概要(11)
4.2 RFIDの活用(13)
4.3 ネットワーク化への対応(16)
4.4 インターネットを利用したサービス展開(18)
4.5 ECサービス事業者との連携(19)
4.6 携帯情報端末による高度化(20)
第5章 宅配業界に対するITベンダの取り組み(21)
5.1 主要ITベンダのソリューション概要(21)

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