◆市場調査レポート:2007年03月28日発刊

2007 デジタルコンテンツ市場総調査

光BB/CATV 地上 BS/CS 放送・配信・ケータイ…“ユビキタス”インフラ
−調査の背景−
  • コンテンツは、書籍、映画、テレビなど普段の生活や、仕事の場面において、見る・聞くものすべてである。書店で販売される書籍、VHSビデオのセル・レンタル、映画興行といった、媒体の種類。文字・絵・音などの表現手法。そのほかテーマ、目的を問わず、編纂されたものすべてである。その商業活動の結果がコンテンツ市場である。
  • コンテンツという単語は、一般的には、インターネットの普及とともに使われるようになったもので、そのためか、新しい市場が創出されてきているかのように解されがちである。
  • しかし、前述の通り、コンテンツは媒体の“中身”全てであり、取り立てて珍しいものでもない。時代を遡れば、江戸時代の書画、戦国時代の中世文書、平安京、平城京跡から出土する木簡、さらに、文字移入以前の土器や石製品に刻まれた痕、などなど、全てコンテンツであり、これだけでも、ざっと1万年を振りかえることが出来る。これら全ては、デジタルではない、“非デジタル”ないし、“アナログコンテンツ”である。
  • 今言うコンテンツ市場とは、インターネット登場以降意識されたものであるが、デジタル化されたコンテンツそのものは、1982年登場のCD(CD-DA:音楽CD)をもって始まった市場である。ちなみに本調査レポートも、前身を辿れば1991年に至るが、当初はCD、CD-ROM、LDなどパッケージメディア市場を追求したもので、やがては、通信・放送系のコンテンツ市場が加わるという想定のもと、作り始めたものである。
  • 話題性の高いデジタルコンテンツ市場であるが、2007年1Qの現在でも、デジタルコンテンツという観点で市場を形成しているのは、このパッケージメディアが中心である。それ以外は、全て先の“非デジタル”コンテンツで占められるというのがこの市場である。
  • 国内全コンテンツ市場は、13兆7千億円(2005年末)とされている。デジタルコンテンツは、この中の一画を占める分野である。
  • 旧来の非デジタルのコンテンツが、デジタルに置き換わると考えれば、この13兆円余の市場は、そのままデジタルコンテンツの市場のポテンシャルという見方もできる。現状でも映像系の作品市場では、デジタル化により過去の作品が、再度商品事業として拡大している例も多い。
  • しかし、コンテンツにしろ、他の製品市場にしろ、事業が成立するためには、“その物品”が“金に変わる”その物品によって“金が落ちる”という商売の仕組みが必要である。旧来の“非デジタル”のコンテンツでは、書店とそのルート、映画と映画館その他パッケージものの販売・レンタル、テレビの民放や、フリーペーパーなどのように訴求価値を広告収入に反映した無料媒体など、“その物品”ごとに見合った流通モデルがある。
  • デジタルコンテンツは、一つに過去のコンテンツをデジタル技術で再製(作り直し)するモデルもあるが、多くは、デジタルの情報通信環境を基盤とするインフラ内で、過去にない利便性と、より質の高いコンテンツを提供する、従来と異なる市場が期待されるものである。インターネットの普及、光(FTTH)のBB(ブロードバンド)、地上デジタル放送、携帯電話、といったインフラ側と、この中に流すためのデジタルコンテンツが同調して、効果を生み出す世界である。
  • 2007年1Q現在、国内のデジタルインフラは、地上放送のデジタル化が浸透し、2011年には、パッケージ、通信、放送と国内のすべてがデジタルに移行し終えることになる。国家的インフラ整備が完了に向かい、コンテンツビジネスが真剣に考えられている一方で、YouTubeに見られるような、“いかにもデジタルインフラらしい”使い方も発生して来ている。商業エンタテインメントから、生活情報、災害時の緊急情報のような公的なものまで、デジタルコンテンツに触れる環境は増大している。
  • この調査レポートは、デジタルコンテンツ市場をテーマに、毎年定点観測しているものであるが、この市場には、単にコンテンツを並べるのではなく、同時に“金を生み出す”仕組みづくりの必要性が大きいものと感じられる。また、そこに“稼ぐ場所”があると考えられる。なかなか見え難い世界であるが、ここに来て、これまであまり動きの見えなかったジャンルである、“サイネージ”、“自動車NAVI”において、商業的変化が現れてきている。
  • 一段落付きつつあるデジタル放送に代わって、今回注目されるのは、デジタルサイネージや、NAVI地図ビジネス、YouTubeないしこれに準じた視聴形態を、商業サービスに持ち込む可能性。この辺りである。本文で確認いただきたい。
−調査目的−
  • 本調査レポートは、テレビ、PC、携帯電話、自動車、映画館、電子看板、メディアといったコンテンツ受信端末ごとに、コンテンツ市場やサービスの要点・動向を解説する。ユビキタスという広範な視点で、コンテンツビジネス環境を調査/分析し、将来展開すべき方向性を示唆することを目的とした。
−調査対象−
プラットフォーム
デジタル放送
テレビ PC 携帯電話 自動車
ネット・BB
PC
ケータイ
携帯電話
自動車
自動車 カーナビゲーション 車載テレビ 車載ディスプレイ
映画
映画館 シネマコンプレックス 旅客機客室 ホール・会場
デジタルサイネージ
電子看板 電子ディスプレイ プロジェクタ LED・PDP・LCD
CD/DVDパッケージ
CD DVD SACD DVD-Audio DVD録画再生機 ゲーム機
−調査対象先/分野−
デジタルコンテンツ市場
1. デジタル放送
地上デジタル放送受信
ケータイ/自動車向け放送
サーバ型放送
生活ユビキタス
フラットパネルTV
2. ネット・BB
BBコンテンツ事業
エンタテインメント系コンテンツ
BB加入
トラフィック運営サポート
3. ケータイ
Webとコンテンツ
地上デジタル放送受信
家庭内電気機器操作
ユビキタスリモコン
4. 自動車
テレマティクス(ITS、DSRC)
地上デジタル放送受信
5. 映画
デジタルシネマ
ショートフィルム
シネコン
6. デジタルサイネージ
街頭テレビ
デジタル看板
ケータイとの連携
7. CD/DVDパッケージ
CD-ROM
DVD-ROM
CD-DA
SACD
DVD-Audio、他
−目次−
総論(1)
ノンPCクロスメディアのプラットフォーム(5)
1. 日本のデジタルコンテンツ市場(7)
1) コンテンツ全体市場とデジタルコンテンツ(7)
2) 概要(8)
3) 日本のメディアの構成・各放送の位置付け(9)
2. 分野別デジタルコンテンツ市場ダイジェスト(11)
I. デジタル放送(11)
II. ネット・BB(14)
III. ケータイ/モバイル端末(モバイル1)(16)
IV. 自動車(モバイル2)(18)
V. 映画(デジタルシネマ)(20)
VI. デジタルサイネージ(22)
VII. CD/DVDパッケージ(24)
3. メディアSI事業事例(メモリーテック株式会社)(26)
ハードウェア端末市場(30)
各論(59)
I. デジタル放送(61)
1. 2007年の放送環境(63)
1) 放送スケジュールと周辺環境:〜2015年(63)
2) 日本のメディアの構成・各放送の位置付け(68)
3) IPインフラとテレビ放送(69)
4) テレビ放送の現状(72)
5) 海外主要地域の動向(74)
2. 各放送の視聴件数予測(78)
1) 地上デジタル放送視聴予測(78)
2) BSデジタル放送の動向と視聴予測(80)
3) CSデジタル放送の動向と視聴予測(82)
4) ブロードバンド放送(概要)(83)
5) CATV(85)
3. 放送環境:現状と今後(87)
1) 地上デジタル放送の各局の見通し(87)
2) 機能の高度化に対する対応(88)
3) 国内のCATVサービス普及状況と予測(92)
4) 各サービスの市場動向(93)
5) 国内のブロードバンド普及状況(99)
6) ブロードバンド映像サービスの全体像(102)
II. ネット・BB(115)
1. 概要(116)
1) 定義(116)
2) 2006年の市場概況(116)
3) Web2.0の概念(117)
4) Web2.0の定義(118)
5) 今後の展望(119)
2. オンラインゲーム(120)
1) 国内市場概要・概況(120)
2) 中国のオンラインゲーム市場(123)
3) セカンドライフ(125)
4) オンラインゲームの将来展望(126)
3. SNS(Social Networking Service)(127)
1) 概要・市場概況(127)
2) ビジネスフロー(128)
3) 主なSNS(129)
4) 海外版SNSと日本版SNSの比較(130)
5) 今後のSNS市場(131)
4. 動画共有サービス(132)
1) 概要・市場概況(132)
2) 海外の動画共有サイト(133)
3) 日本の主な動画共有サイト(134)
4) テレビ局による動画共有サービスの利用(135)
5) 今後の動画共有サイト(136)
5. 映像配信サービス(138)
1) 概要・市場概況(138)
2) ビジネスフロー(139)
3) 映像配信市場の今後(140)
6. 音楽配信サービス(141)
1) 概要・市場概況(141)
2) ビジネスフロー(142)
3) iTS(143)
4) Napster(143)
5) 音楽配信市場の今後(143)
7. ポッドキャスティング(144)
1) 概要・市場概況(144)
2) ビジネスフロー(145)
3) ポッドキャスティング市場の今後(145)
8. 電子書籍(146)
1) 概要・市場概況(146)
2) ビジネスフロー(147)
3) 電子書籍市場の今後(147)
9. ブログ(148)
1) 概要・市場概況(148)
2) 個人向けASP市場シェア(149)
3) 法人向けパッケージ・ASP市場(150)
10. 民生需要PC市場規模推移・予測(154)
1) 国内市場(154)
2) 世界市場(155)
III. ケータイ/モバイル端末(モバイル1)(156)
1. 概要(157)
1) 市場概況(157)
2) 今後のモバイル市場(158)
3) 携帯電話市場規模推移・予測(159)
2. ワンセグ(160)
1) 概要・市場概況(160)
2) ワンセグの今後(162)
3. 1セグ/3セグラジオ(163)
1) 概要(163)
2) デジタルラジオ本放送までの流れ(164)
3) 参入放送事業者(165)
4) 今後考えられるビジネスモデル(166)
5) 世界市場の概況(167)
6) ラジオ市場規模推移・予測(168)
4. モバイル放送(169)
1) 概要・市場概況(169)
2) ポータブルTV市場規模推移・予測(171)
5. メディアフロー(Media FLO)(172)
1) 概要(172)
2) メディアフローに関わる動き(173)
6. モバイルSNS(174)
1) 概要・市場概況(174)
2) モバイルSNSの流れ(175)
3) 考えられるビジネスモデル(177)
4) ビジネスフロー(178)
5) 主要サービス会社の動向(179)
7. オーディオ端末(180)
1) 概要(180)
2) 市場概況(181)
3) 参入プレーヤーの動向(181)
4) iPod(181)
8. 音楽配信サービス(着うた・着メロ)(182)
1) 概要・市場概況(182)
2) 海外のコンテンツ市場について(185)
3) 日系企業の海外進出状況(186)
9. ゲーム(モバイル)(187)
1) 概要・市場概況(187)
2) 主なゲーム(188)
3) 今後の展望(188)
10. 電子書籍(モバイル)(189)
1) 概要・市場概況(189)
2) 主な携帯電話向け電子コミックサイト(190)
11. 関連市場規模推移・予測(191)
1) PDA市場規模推移・予測(191)
2) 電子辞書市場規模推移・予測(192)
IV. 自動車(モバイル2)(193)
1. 自動車向けデジタルコンテンツ市場概況(194)
2. サービス市場/コンテンツ市場規模推移・予測(196)
1) テレマティクスサービス市場規模推移(196)
2) 事業者別シェア(累計加入者件数)(197)
3. 経緯〜現状〜課題(202)
4. 事業モデル解説/分析(209)
5. 問題点・課題を踏まえての今後の展望(213)
6. プレーヤー事例(215)
7. 関連市場規模推移・予測(221)
1) 自動車市場規模推移・予測(221)
2) 関連製品市場規模推移・予測(223)
V. 映画(デジタルシネマ)(230)
1. 概要(231)
1) 市場概況(231)
2) デジタルシネマの動向(232)
2. 2006年の興行収入(233)
1) 映画全体のランキング(233)
2) 邦画のランキング(233)
3) 制作委員会方式(234)
4) SPC(Special Purpose Company)方式(235)
5) 知的財産権信託方式(236)
3. 各社動向(237)
1) 配給大手3社の比較(237)
2) 2006年のヒットした邦画タイトル(238)
3) ポジショニング図(239)
4. シネコン市場(240)
1) シネマコンプレックスの概要(240)
2) 主な興行会社のシネコンスクリーン数(241)
3) シネコン事業者の各社動向(242)
4) 都道府県別にみたシネコンの現状(243)
5. デジタルシネマについて(245)
1) デジタルシネマの定義(245)
2) デジタルシネマ化への現状(245)
3) デジタルシネマ普及に関する取り組み・団体(246)
4) 日本におけるデジタルシネマ化によって生じる影響 その1(249)
5) 日本におけるデジタルシネマ化によって生じる影響 その2(250)
6) 世界のデジタルシネマ普及例・米国(251)
7) 今後の取り組み(252)
8) 日本におけるデジタルシネマ普及状況(253)
9) 北米におけるデジタルシネマ普及状況(254)
6. デジタルシネマプロジェクタ(255)
1) 定義(255)
2) 市場概況(255)
3) 市場の今後の展望(256)
4) 参入メーカーの現状(256)
5) 各社の動向(257)
6) 各社主要製品(257)
7) デジタルシネマプロジェクタを導入した主な映画館(258)
7. 旅客機客室(261)
1) 旅客機内上映の流通構造(261)
2) 上映プログラム(262)
VI. デジタルサイネージ(264)
1. デジタルサイネージ向けデジタルコンテンツ市場概況(265)
2. 経緯〜現状〜課題(269)
3. サービス市場/コンテンツ市場規模推移・予測(274)
1) デジタルサイネージ市場規模(274)
2) デジタルサイネージ市場構成(275)
4. 事業モデル解説/分析(276)
5. 問題点・課題を踏まえての今後の展望(280)
6. プレーヤー事例(281)
7. 市場規模推移・予測(292)
1) フルカラーLEDボード(292)
2) LEDメッセージボード(293)
3) VFDメッセージボード(294)
4) リアプロジェクタ(295)
5) ウィンドウディスプレイ(296)
6) 業務用PDPモニタ(297)
7) 業務用液晶モニタ(298)
VII. CD/DVDパッケージ(299)
1. CD-DA市場規模(300)
2. SACD市場規模(305)
3. CD-ROM市場規模(313)
1) 一般・特化区分市場規模(313)
2) 分野別市場規模(316)
3) 主題別市場規模(321)
4. DVD-Video市場規模(334)
1) 一般・特化区分市場規模(334)
2) 分野別市場規模(337)
3) 主題別市場規模(341)
5. DVD-ROM市場規模(355)
1) 一般・特化区分市場規模(355)
2) 分野別市場規模(358)
3) 主題別市場規模(362)
6. DVD-Audio市場規模(368)
7. CD/DVDパッケージ 世界市場(375)
1) CD-ROM(375)
2) CD-DA(375)
3) DVD-ROM(375)
4) DVD-Video(375)
3) DVD-Audio(376)
−お問い合わせ・お申し込みについて−
調査資料名
2007 デジタルコンテンツ市場総調査

頒価
106,700円(税抜 97,000円)

発刊日
2007年03月28日

報告書体裁
A4版 原本コピー簡易製本

ページ数
382ページ

担当部署
株式会社富士キメラ総研 第二研究開発部門
TEL. 03-3241-3490 FAX. 03-3241-3491

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