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『2017 AR/VR関連市場の将来展望』まとまる(2017/3/13発表 第17024号)

表示機器とコンテンツ・ソリューションの相乗効果で大幅な拡大が期待されるAR(拡張現実)/VR(仮想現実)関連市場を調査

2025年市場予測
AR/VR表示機器の世界市場 3兆969億円
VR対応のHMDなどが拡大をけん引し、2020年以降AR対応のスマートグラスなども大きく伸びる

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、モバイル向けARゲームのヒットタイトルの登場や、低価格なVR機器の発売開始などにより、2016年に普及が拡大したAR(拡張現実)/VR(仮想現実)に対応した表示機器、関連機器・デバイス、およびBtoC向けコンテンツ、BtoB/BtoBtoC向けのソリューションの市場を調査した。
 その結果を報告書「2017 AR/VR関連市場の将来展望」にまとめた。
 この報告書ではAR/VR表示機器6品目、AR/VR関連機器5品目、AR/VR関連デバイス8品目、AR/VRコンテンツ・ソリューション5品目の市場について現状を把握し、将来を予測した。加えてAR/VRハード機器メーカーの事例をまとめた。

調査結果の概要
世界市場
AR/VR表示機器の世界市場
 2016年見込2025年予測
全体3,044億円3兆969億円
 スタンドアロン型HMD21億円1兆4,062億円
 スマートグラス51億円7,481億円
スタンドアロン型HMD、スマートグラスは全体の内数
 PC/ゲーム機器接続型HMD(ヘッドマウントディスプレイ)、スタンドアロン型HMD、モバイル機器接続型HMD、スマートグラス、自動車搭載のHUD(ヘッドアップディスプレイ)を対象とした。VR元年となった2016年はVR表示機器を中心に市場は大きく拡大した。2017年は低価格HMDの登場や低スペックPCのVR対応などによりさらなる拡大が予想される。2018年以降はMR(複合現実)対応スマートグラスの量産化や次世代機種の登場、VRコンテンツの4K化などが拡大を後押しし、2025年の市場は3兆969億円が予測される。
 VR表示機器は、2016年に発売された「PlayStation VR」「Vive」「Oculus Rift」などのPC/ゲーム機接続型HMD、またモバイル機器接続型HMDが市場拡大をけん引しており、当面はこれらが市場の中心になるとみられる。一方、PCやゲーム機への接続が不要なスタンドアロン型HMDの需要は現状限定的である。しかし、CPU・GPUの性能向上によるMR対応や無線接続機能の搭載などにより高機能化を実現することで2017年頃から大幅な需要増加が予想される。
 AR表示機器は、現状HUDが大半を占めている。スマートグラスはBtoB向けで工場作業や修理現場などでの採用が中心であるが、性能が低いためARコンテンツを活かしきれていないことが多い。今後、電池やディスプレイの性能向上や、MR対応スマートグラスの小型化により2018年以降は大幅な伸びが予想される。将来的には遠隔医療やロボット操縦などでの採用増加も期待される。民生向けエンターテインメント分野のコンテンツが多いVRと比べて、ARは業務向けでの採用が中心となるため当面の伸びは緩やかであるが、2020年以降は加速するとみられる。
注目市場(VR対応スマートフォン、AR対応スマートフォン、360°カメラの世界市場)
 2016年見込2025年予測
VR対応スマートフォン 9,000万台 17億5,000万台
AR対応スマートフォン 500万台 17億5,000万台
360°カメラ 70万台 324万台
 VR対応スマートフォンは、VRプラットフォーム「Daydream」対応機種およびHMDとの組み合わせ推奨機種を対象とした。現状、ほとんどの大手メーカーの最上級機種では対応が進んでいる。2017年はAndroid OSのハイエンド機種の大半が「Daydream」対応となるとみられる。特に中国メーカーがVR対応に積極的であり、差別化の一つとして位置付け、独自コンテンツを揃えるなどの展開を進めている。2018年以降はミドルレンジ機種までVR対応が広がり2025年にはすべての機種が対応するとみられる。
 AR対応スマートフォンは、ARプラットフォーム「Tango」対応のようなリアルタイムでの空間把握が可能となる機能をもった機種を対象とした。メーカーがVR対応を優先させていることもあり、各メーカーのAR対応機種の本格展開は2018年以降になるとみられるが、その後は標準対応が進み2025年にはVRと同様すべての機種が対応すると予想される。
 360°カメラは、1台で360°パノラマ動画や静止画が撮影可能な全天球カメラを対象とした。2016年に複数メーカーから商品が発売され市場は大きく拡大した。2017年以降、コンシューマー向けでエントリーモデルからハイエンドモデルまでラインアップが増加することにより、ユーザーの裾野が広がるとみられさらなる市場拡大が期待される。今後は認知度の向上や360°カメラに最適な撮影シーンの啓発などが必要である。
国内市場
AR/VR表示機器の国内市場
 2016年見込2025年予測
全体192億円4,136億円
 スマートグラス16億円2,095億円
 スタンドアロン型HMD僅少1,342億円
スマートグラス、スタンドアロン型HMDは全体の内数
 表示機器はPC/ゲーム機接続型HMD、スタンドアロン型HMD、モバイル機器接続型HMD、スマートグラス、自動車搭載のHUD、空中ディスプレイを対象とした。現状はPC/ゲーム機接続型HMDやモバイル機器接続型HMD、HUDの市場規模が大きい。
 今後はスタンドアロン型HMD、スマートグラスなどが大きく伸びるとみられる。スタンドアロン型HMDは2017年以降、機能性の向上によりイベント会場やアミューズメント施設などでの採用が進むとみられる。スマートグラスは世界的に工場などの生産・点検現場の需要が中心であるが、国内では海外と比べて民生向けの採用も多い。スマートグラスの性能向上やARコンテンツの充実などにより2020年以降大きく伸びるとみられる。
BtoC向けコンテンツの国内市場
 2016年見込2025年予測
全体136億円5,890億円
 ゲームコンテンツ(モバイル)123億円3,890億円
ゲームコンテンツ(モバイル)は全体の内数
 BtoCコンテンツはゲームコンテンツ(モバイル向け、据え置き型ゲーム機向け)、動画コンテンツを対象とした。ARはモバイル向けゲーム、VRは据え置き型ゲーム機向けゲームが中心である。HMDやAR対応スマートフォン市場の拡大と共に伸びが予想される。2025年にはコンテンツの8K化などが進み、エンターテインメント性の高い動画やゲームコンテンツが登場することにより、5,890億円の市場が予測される。
 モバイル向けゲームはARゲーム「Pokemon GO」の登場により大きく伸びた。それまでのARゲームは広告収入や有料コンテンツ販売が中心であったが、ヒットタイトルとなった「Pokemon GO」は課金収入も好調である。一方、VRゲームは現状有料コンテンツ販売が収益の中心で市場も小さい。2019年頃には課金収入による長期の収益化が可能なVRゲームも登場するとみられ、今後の伸びが期待される。
 据え置き型ゲーム機向けゲームは2016年10月に発売された「PlayStation VR」用が伸びをけん引している。2017年にはVR対応の「Xbox Scorpio」が発売されるとみられる。各ゲーム機メーカーがVRゲームへの取り組みを進めており、今後の大幅な伸びが予想される。
 動画コンテンツは360°動画が中心である。2016年に市場は立ち上がったが、解像度不足やコンテンツ容量による動画時間の短さなどから訴求力はまだ弱い。広告なども含めた収益化が確立する2017年以降徐々に伸びるとみられる。
BtoB/BtoBtoC向けソリューションの国内市場
 2016年見込2025年予測
全体57億円4,254億円
 設計・開発用途40億円3,230億円
設計・開発用途は全体の内数
 設計/開発用途、アミューズメント用途、作業・業務支援用途を対象とした。製造分野、建築・設備分野、レジャー/アミューズメント分野での採用が多い。
 設計/開発用途は、自動車をはじめとした製造分野や、プラントや物流倉庫などの建築・設備分野で採用が増加している。製造分野では生産ライン設計のシミュレーションや評価・分析用のVR試作品製作などの用途が中心であるが、現状は試験的な採用も多く、本格採用は2017年以降とみられる。建築・設備分野は外観・内装シミュレーションなどの用途が中心である。比較的安価で採用できるため今後件数ベースで大幅な伸びが予想される。
 アミューズメント用途は、アトラクション施設やショッピングモール、ゲームセンター、映画館、またカラオケルームや漫画喫茶などでAR/VRコンテンツをユーザーに提供するために採用されるAR/VRソリューションを対象とした。業務用ゲーム機やアトラクション向けはコンテンツの入れ替えが容易なため、事業者がVRソリューションの採用に積極的であり、今後の伸びが期待される。
 作業・業務支援用途は、スマートグラスにさまざまな情報を投影することによる保守・点検の遠隔作業支援や物流倉庫のピッキング作業支援などの用途があるが、現状は試験的な採用にとどまっている。スマートグラスの性能が低く、タブレット端末などを使用した業務支援サービスと比べた利点がハンズフリー以外みられないことが要因である。2017年以降、新規参入事業者が拡販に注力することにより徐々に採用が増えると予想される。
内容の詳細につきましては『2017 AR/VR関連市場の将来展望』をご覧ください。
報道関係のお問い合わせは
富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)

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